コラム

Column

イーマ・サウンドセラピーとポリヴェーガル理論との小考察
  • 2023/11/02
  • イーマサウンド
米国イリノイ大学のスティーブン・ポージェス博士が発表した〈ポリヴェーガル理論〉は、交感神経ー副交感神経の拮抗という従来のしくみに対し、副交感神経系にはもう一つの重要な働きがあることを教えています。

それはヒトを代表とした哺乳類には、横隔膜よりも上の臓器に作用する(呼吸や心臓の鼓動のコントロールなど)新しい迷走神経(腹側迷走神経系)があって、しかもそれは社会的な交流に関わる安心安全な状態を維持するとても大切な機能があるというのです。

この腹側迷走神経系がきちんと機能していれば、消化の働き、落ち着いた状態、休息、深い呼吸、物事を深く考えることなどが自然と行えるのです。



人は人と関わることで安心・安全・安らぎを覚えることができオキシトシンという愛情ホルモンがちょうどよく分泌されます。

人と関わりにくくされてきたここ3年ほどの社会状況は、必然的に交感神経の過緊張による〈戦うか逃げるか〉の状態か、古い迷走神経である副交感神経がより強く発動して〈動かない状態やうつ的状態〉に陥りやすくなっています。

イーマ・サウンドセラピーでは、心身の不調和に陥った方々の健康回復と元気増進を音と光によるエネルギー調整によって、その方の本来持っている【命を輝かせる力】を引き出します。

イーマ・サウンドセラピーをポリヴェーガル理論で読み解くと


上記のポリヴェーガル理論に照らしてみると、イーマ・サウンドセラピーによるエネルギー調整は、肉体面では腹側迷走神経系を活性化しているといえるのかもしれません。

イーマ・サウンドセラピーを一言で説明するとしたら、その方のズレている「チャクラ」を中心に戻すということをやっています。

そして喉やお腹にある「チャクラ」と呼ばれるところは、肉体とその周りを覆っている見えないエネルギー体との交流口となっていて、まさに腹側迷走神経とダイレクトにつながれるところだからです。

しかし、ここで見落としてはいけない大切なことがあります。

それは、セラピスト自身が体感覚と共感力をしっかりと育てていて、安心した状態で「今ここ」にいることができているかどうかです。

ひとり孤立して交感神経優位の緊張状態でいたり、引きこもり的な安心安全状態に逃避するのではなく、みんなとゆるやかにつながりながら、どんな未来をつくっていこうかという方向で考え行動することに開いていけてるか。

そんな腹側迷走神経系優位でいることがセラピスト自身にも求められていると思います。

つまるところ、セラピスト自らの在り方がとても大切だということです。



クライアントさんに安心・安全の感覚を提供するためには、セラピスト自身が腹側迷走神経系を活性化させておいて、安心・安全・安定の心の状態でいられることが、どんなセラピーテクニックよりも大切だと思うのです。

そのために、セラピストは、常に自身のチャクラを整えたり、瞑想したり、呼吸を整え、ヨガなどさまざまなボディワークでからだを整えること、そして同じ志しをもつセラピスト仲間との交流や異業種の方との交流を通して意識を高め共振共鳴の輪を拡げていくことがセラピストの心の安定につながると考えています。



からだ道場【猫の穴】では、セラピーの実践以外にも、セラピストさんのレベルアップになる学びの場も提供しています。

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