コラム

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なぜ動きをよくすることは必要なのでしょう?
  • 2013/05/26
  • からだの使い方

こんにちは、稲田です。

何かの運動をするという場合、多くの人は汗をかいてスカッとしたかったり、身体を動かすことそのものが目的であることが多いですね。

エクササイズをするという場合は、

・脂肪を燃焼させて痩せたい
・筋肉をつけたい
・柔軟性を高めたい
・敏捷性を高めたい

などさまざまな目的があってエクササイズが選択されています。

そして選択された種目が、自分の目的にマッチしていることもあれば、合っていないこともあります。

たとえば、十分に柔軟性のある方にとってストレッチングは不要なエクササイズです。

必要なのは筋肉を鍛えて安定性をつくることです。

また男性によくありがちなのですが、

身体が硬くて腰の痛みを生じたときに言うセリフが決まって

「腹筋鍛えたほうがいいですか?」なんですよね。

いまその方に必要なのは、筋トレではなくて柔軟性を引きだすエクササイズです。

そう考えると、流行っているからとか、自分が耳にした情報だけを頼りにエクササイズを選択することはあまり賢いやりかたではありません。

以前に流行ったビリーズブートキャンプやコアリズムをやったおかげで、何人も腰痛患者が来院されましたよ。(><;)

なぜ動きをよくすることは必要なのでしょう?

ですから運動指導を行う指導者は、エクササイズの引き出しをたくさんもっているのと同じくらい相手の身体がより良く動ける方法を見極めないといけません。

なぜなら、指導をうける人はそのエクササイズをすると動きがより良くなるかどうかなど解らないのですから。

それにしてもなぜ人間だけがエクササイズなどを必要とするのでしょうか?

人間以外の動物で、歩き方や姿勢改善のエクササイズをしているなんて聞いたことありませんよね。

いったい何がおこっているんでしょうか?

人類が木から降りて、サバンナでの生活を始めたのが今から遡って30万世代と言われています。

それに対して、農耕生活が始まったのが約300世代前です。

私たちの身体の神経系統は果たしてどちらの生活で使っていたものをベースにしていると思いますか?

そうですね、狩猟採取の生活のために、毎日歩いたり走ったり、よじ登ったりしていたわけです。

その頃の身体の使い方の指令系統を引き継いでいるんですね。

動物たちが環境の変化が少ない状態で生活してきたのと比べて、ヒトは自らの生活環境を急激に変化させてきました。

1日中全く歩かずに座りっぱなしだったり、背骨や骨盤、首・肩を動かすことなく生活できるような便利(?)な世の中です。

逆に、同じ姿勢や同じ動作のくり返ししか行わない結果、フレキシブルな動きができることを身体も脳も忘れてしまっている状態になりました。

これが、現代人にとってエクササイズが必要になった最大の理由じゃないでしょうか

エクササイズやトレーニングというのは、日常でやっていることをより良くすることです。

つまり立つこと・座ること・歩くこと・呼吸すること・休息すること・考えることなどをより良くすることです。

スポーツなどのパフォーマンスの向上は、日常生活でやっていることの延長上にあります。

そして、大切な事は、もともとどのように動くようにできているかを知り、それを実際に体現することができればより良く動くことができるんですね。

エクササイズは現代人にとっては、もはや必要不可欠なものです。

小学校で正しい歩き方を教える時間を作ってほしいくらいです。

でも積極的に運動したいとは思わない人たちも少なからずいらっしゃいます。

そのような方たちを無理に振り向かせるのは難しいことかもしれません。

ですが、仮に指導の機会が得られるとしたら、エクササイズのキューイングで優先すべきことが3つあります。

1つはそのエクササイズが楽しみであり喜びの感情が湧いてくること。

2つめは、いい呼吸をつづけることができていること。

3つめは、よけいな力、緊張がないこと。

楽しければ人はもっとやりたいと思いますし、楽しくなければやりませんよね、これが脳のしくみです。

一旦楽しくない、嫌だ、しんどいという感情が生じたら脳はやりたいリストの対象から削除してしまいますね。

ですから、いきなりフォームの指導からは入らないようにしましょう!

フォームつまり形から指導を始めてしまうと、実は身体にとってよくないこともさせているんです。

まず楽しめること!

フォームを教えるのはそれから後で十分なんですから。

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