コラムColumn
- 骨盤の前傾・後傾で脚の形が変わってきますよ
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- 2013/06/08
- 見立てのスキル
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こんにちは、稲田です。
骨盤は3つの骨で構成されていて、仙腸関節と恥骨結合で動きが作られていましたね。
ボーンリズムというのは、骨と骨の関節の中での動きを表します。
それとは別に見かけ上の骨の動きというのも実際に起こっているんです。
たとえば、骨盤の前傾・後傾という動きがあります。
この場合は骨盤をひとつのユニットととらえて、骨盤全体が前に傾いているのか、後ろに傾いているのかを表しているんですね。
両足を地面につけた状態のクローズ・チェーンの場合、骨盤を前傾させると骨盤以外の部位に連動した動きが起こります。
まず、腰椎の前弯が強まります。
大腿骨は内側に内旋していきます。
同時に下腿の脛骨も内旋していきます。
膝関節はピンと伸びていきますね。
足部の距骨下関節は、外転し外反し足が回内してきますね。
足のつま先を内向けにすると、骨盤の前傾もさらに強まって、外足荷重になり、これでりっぱなO脚になりますね。
O脚の基本的なメカニズムは以上のような骨の動きの連動でつくられます。
今度は逆に、骨盤を後傾させるとどうなるでしょう。
腰椎の前弯が弱まり、後弯が強くなりますね。
大腿骨は外側に外旋します。
脛骨も外旋してきます。
膝関節は少し曲がってきますね。
足部は内転し内反して、足が回外していきますね。
つま先をハの字に開いてかかとをつけ、お尻の穴をぎゅっと締めるようにすると、より骨盤の後傾が強まりますね。
こうすると、O脚だった脚の膝や腿がくっついてきます。
実際に内股で立つのと、外股で立つのとで、どのように変化するかやってみるとわかりますよ。
上の写真は、実際にO脚矯正をおこなった際のビフォーアフターの写真です。
このように骨盤の前傾後傾という動きが変わるだけでも、下肢の骨の動きや背骨の動きが連動して変化するんです。
この見た目の骨の動きは、大腿骨が内旋すれば、脛骨も一緒に内旋していました。
しかし、膝の関節内の動きとしては、必ずカウンターローテーションをしています。
つまり大腿骨が内旋すれば脛骨は関節内では外旋してるんですね。
骨盤と大腿骨でいえば、骨盤が前傾すれば大腿骨は内旋の動きをするけれど、寛骨と大腿骨頭の動きをみると、外旋しているんです。
ややこしいですよね〜。(*_*)
でもこのことを、混同されている方が結構いらっしゃるので、頭のトレーニングだと思ってイメージしながら動いてみてくださいね。