コラムColumn
- 脚を上げると骨盤に何がおこるのでしょうか?
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- 2013/06/10
- からだのしくみ
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こんにちは、稲田です。
片方の脚に体重をかけ、足を前に踏み出そうとした時に、骨盤に何がおこるでしょうか?
その動きの中で、体はどのように安定性を生み出そうとするのでしょう?
骨盤の寛骨と仙骨は、仙腸関節でつながっています。
体重を一方の脚に移した時(つまり片脚立ちになりますね)、脚から骨盤にかかる力は2倍になりますよね。
そうすると、寛骨は仙骨に対して、上方にトランスレート(平行移動)します。
関節の動きの表現としては、アップスリップといいますね。
その反対がダウンスリップで、下方へ移動することです。
というわけで、体重を片脚にかけると、体重のかかっている側の寛骨がアップスリップするんですよ。
へぇーじゃあ、その時仙骨はどうなってんのと思いますよね。
仙骨は、体重をかけた側の脚でより上からの重みを受けるので、そちら側でよりニューテーションの動きをします。
ニューテーション、覚えてますか〜。
前にうなずく運動でしたね。
ついでに言うと、このとき寛骨の上前腸骨棘(ASIS)はインフレアし、仙骨には斜めの軸ができてその軸にそってニューテーションするんですよね。
このあたりは、文章だけだと良くわからないかも知れないので下の図を参考に。
この図は、Diane Lee著 『ペルビック・アプローチ』 医道の日本社からお借りしました。(スキャンがずれてますが(^_^;)
骨盤帯のバイオメカニクスを学ぶのに、手頃でわかりやすいのでおすすめします。
ペルビック・アプローチ—骨盤帯の構造・機能から診断・治療まで
本の中でも文章での解説がありますが、何言ってんだかわからないので本を投げ出したくなる時がありますよね。このような動きのシミュレーションは、頭の中だけだとわけわかんなくなります。
でも、実際に体を動かしながらイメージうまく使っておこなうと、すんなり理解できてしまうものですよ。