コラムColumn
- 足関節の運動軸はどこにあるのでしょう?
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- 2013/11/08
- からだのしくみ
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足の動きに関するメインとなる関節は、距腿関節・距骨下関節・横足根関節(ショパール)・足根中足関節(リスフラン)ですね。
足関節をを動かす時は、それぞれの関節運動が組み合わさっているわけですが、主要な軸は3つ考えられます。
この足の関節運動の軸はやや複雑なため、機能解剖学の本によっては記載用語に混乱があるようですよ。
3つの軸というのは、
1)距腿関節では、外果と内果をほぼ横断する軸です。
底屈と背屈ができますね。
2)横足根関節と足根中足関節では、軸はほぼ矢状面にあり、第2趾のラインを通ります。
内反と外反ができます。
3)距骨下関節では、後外方から前内方に斜め上に走る軸があります。
回内と回外ができます。(複合的な動きです)
この3つの軸は足関節の複合的な動きに対して、上記の3つの関節内にできる軸が存在するってことです。
個々の関節では、たとえば距骨下関節なら外転—内転、底屈—背屈という動きもあるんですよ。
このへんちょっと誤解しやすいですね。
また、足の機能肢位というのがあって、これは足の骨格が下腿の骨に対して90度になっているんですね。
この肢位が正常な立位や歩行の基本になります。
足を後ろからみると、正常な軸アライメントは脛骨と踵骨が垂直に乗っています。
右下腿と後足を後ろから見たところ
外反足といわれるのは、足底が外側を向く形(b)、内反足は足底が内側を向く形ですね。(c)
後足部の関節というのは、距骨下関節と距腿関節のことです。
構造的に、後足部の内反は人口の95%にみられるそうですよ。
なので、足が地面に接地する際に後足部が見かけ上の外反を起こすわけですね。
内反足から外反足へと転換されるんです。
そうすると、脛骨の内旋が大きくなるなどの生体力学的な連鎖が上方へと伝わっていくわけです。
これもなんだかややこしいですね。
要するに『足』は全身に影響をおよぼす重要な部位だということですね。