コラム

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イメージを使えば柔軟になることも可能なのだ
  • 2014/02/10
  • からだとこころ

こんにちは、稲田です。

日々、痛みを抱えた方々の治療にあたっていると、よくもまあここまでガチガチの身体になれるなーという患者さんに出会います。

背骨のしなりがほとんどない、骨盤の弾力性も感じられない。

そりゃ痛みもでるわな〜、しびれもするわな〜。

だって身体が悲鳴を上げてるんですからね。

挙句の果てに、病院へいけば「腰椎の4番目と5番目がくっついてます」とか「脊柱管が狭窄しているので歩けなくなるようなら手術ですね」とか言われるんですよ。

本当は身体はどうなりたいんでしょうか?

どうなっていけば身体は喜びそうでしょうか?

一度、ゆっくりと身体の声に耳を傾けて、身体の感覚にフォーカスをして、親しい友人に話しかけるように対話してみるのもいいですよ。

心理療法のひとつに、イメージワークというものがあります。

イメージは僕らの無意識の深い部分に作用し、その人の心の奥からのメッセージが潜んでいるといわれていますね。

イメージ療法によるがんの治癒例もあるくらいです。

患者さんの抱えている問題を外在化させて、本人自身から切り離すことで、心の奥底にあるメッセージに気づかせ、その解決方法や実現方法を見つけるのに役に立ちます。

これとは別に、身体そのものをイメジェリーを用いて変化させるという方法があります。

多くの腰痛患者さんの、身体に対するセルフイメージは、明確に意識されていないけどなんとなく硬い物体だったり硬く閉じたからだのイメージです。

逆に、健康でいきいきと生活されている方の身体のセルフイメージは、なんとなく柔軟で開いたイメージじゃないでしょうか。

この自分自身の身体のセルフイメージを変えることができれば、ガチガチの身体に風穴をあけることも可能です。

ただし、これは外からだけの働きかけだけでは難しいですね。

もちろん、ある程度動かせるだけの筋肉や関節の状態にリセットするためにはコンディショニングは必要です。

でも最後はご自身の脳神経系統のプログラムの書き換え、つまり新たな柔軟で開いたセルフイメージに上書きするエクササイズが必要です。

ここが一番重要であり、一番難しいところでもあるんですが。

多くの方が、楽しみながら、ご自分の身体と向きあい、気づき、自分の力でセルフケアができるスキルを身につけていただく最良のやり方は何か?

いろいろと模索中です。

ところで、ブルース・リーの『死亡遊戯』という映画をご存じですか?

昨夜久しぶりにDVDで最後のクライマックスシーンを観てたんです。

イメージを使えば柔軟になることも可能なのだ    イメージを使えば柔軟になることも可能なのだ
  ひょ〜〜         

そのクライマックスのアクションシーンで、棒術とヌンチャクの使い手役(ダン・イノサント)と闘う場面があるんですよ。

相手は鉄製の棍棒を両手に持ち、ブルースは細い竹の枝のようなものだけ。

その時の会話がとても示唆的で、ブルースリーの哲学というか映画の底流にながれるテーマが表現されているんですよ。

それは『柔軟性』ということ

リー:いいかいベイビー?
   この竹は君の棒より長い
   その上柔軟性があり
   いきいきとした動きをする
   君の大げさで派手な動きじゃ
   このスピードについて来れないね
   つまり君は不利な立場にあるってことさ

ダン:そうかな
   やってみればわかるさ

(ピシピシッ ダンの額に鞭打たれたような傷)

リー:ほらね 
   大切なのはどんな状況にも対応できる“柔軟性”だ
   この竹は剣(つるぎ)にも化ける
   Do You Understand?(わかったかい?)

ブルース・リー先生の動きは何度見てもやっぱかっくいいっすね〜。

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