コラム

Column

呼吸のとき横隔膜と骨盤底の間にある内臓はどうなるの?
  • 2014/01/28
  • からだのしくみ

以前の教室で、骨盤底筋と横隔膜は、呼吸の際に拮抗筋、つまりチームで働く筋として紹介しました。

骨盤底筋と横隔膜を手でモデリングして、動きを体現してもらうことを、さくっとやったんですが、受講生からメールで質問がきてしまいました。(ノ゜ο゜)ノ

せっかくなので、この記事でシェアしたいと思います。

質問

横隔膜と骨盤底の関係がはっきりしません。
横隔膜が下がると骨盤底は伸びて広がるんでしょうか。
そうなると横隔膜と骨盤底の間にある内蔵はどうなるの???
腹式呼吸、逆腹式呼吸では内蔵は違ってくるんでしょうか?
腹圧も変わる気がするんですが。。。
この関係をもっと知りたいです。

なるほど、横隔膜と骨盤底で挟まれた内臓はどうなるんでしょうね〜。

腹圧も変わるし、潰れちゃうんでしょうか。

そんなわけないですね。

腹部にある内臓は、呼吸の際に程よくマッサージされるので、気持ちよ〜くなるんですよね。(*^▽^*)

実際、血液やリンパの循環を促進したり、腸のぜん動運動の助けになったり、自律神経系の調整になったりしてるんですね。

骨盤底は、横隔膜、腹横筋、腸腰筋と共に、体幹部の大きな器(いわゆるコア)を形作っています。

コアマッスルを腸腰筋じゃなくて、多裂筋と考える人もいますが、背骨の中心に最も近い大腰筋を含めた腸腰筋と考えます。

この体幹部の大きな器の筋の底にあって、上向きのお椀のような形なっているのが骨盤底筋です。

【質問】呼吸のとき横隔膜と骨盤底の間にある内臓はどうなるの?

上方で、屋根に当たるのが横隔膜で、お椀を逆さにしたような形になっています。

息を吸うとき、横隔膜の筋繊維が収縮して下にさがり、内臓を押し下げます。

そうすると、内臓は腹筋で囲まれた前方と、骨盤底のある下方にも押され、骨盤底はこの力に対し伸びて広がることで対応します。

息を吐くときは、骨盤底と腹筋が収縮し、内臓がまた上へと押し上げられますね。

このように骨盤底と横隔膜は協同して、呼吸のしくみの大切な役目を担ってるわけです。

【質問】呼吸のとき横隔膜と骨盤底の間にある内臓はどうなるの?

教室でやったのは、両手で骨盤底と横隔膜をモデルに視覚化することで、お腹の中で何が起こっているのか、その機能を体現しやすくなるというワークでした。

呼吸に関しては、さらにいろんなしくみが関わっているので、またひとつのテーマにしてやっていきますね。

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