コラムColumn
- 今の状態に気づいたら次はどうする?
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- 2014/10/11
- からだの使い方
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こんにちは、稲田です。
以前に、身体の状態に変化を起こすはじめの一歩は身体の状態をただあるがままに観察することだと書きました。
実際は、身体といっても骨なのか筋肉なのか筋膜なのか、はたまた目や耳などの外部感覚器なのか内臓なのかといったたくさんの要素がありますよね。
呼吸というものに意識が向くこともあるかもしれません。
ただ、今日はいわゆる身体の緊張についてお話したいので、筋肉について意識してみましょう。
たとえば、自分の今の身体の状態を観察してみたら、右の首から肩にかけて緊張があると気づいたとしましょう。
今の例だと、さっきまで気づいていなかったけれど、静かに身体の中を観察してみたら緊張があることに気づいたわけです。
気づくことで、筋肉の中にあるセンサーが活性化し適切な反応をしてくれることもあります。
でも、多くの場合、気づいただけでは変化は起こらないですね。
痛みやこり感を訴えて来院される患者さんは、痛い場所や不快な感覚のある部分は気づいているんです。
だから治療してもらおうと思うわけですよね。
また、自分では気づいていなくて、「いつも肩が上がっていますね」と鏡に写る姿を見せながら気づかせてあげても、それで肩の緊張がとれるわけではありません。
気づいても自分で緊張を緩めることができない方ってとても多いです。
「私、小さい時から緊張しいやったんです。」
「力抜けっていわれれば余計力が入いっちゃうんですよ。」
あなたのまわりにもこんな方がいらっしゃいませんか?
これは一体どういうことが起こっているんでしょうね。
筋肉の中には、筋肉の伸び縮みを感知してフィードバックする筋紡錘というセンサーが備わっています。
このセンサーがきちんと働いていれば、筋肉は必要なときに緊張が起こり、必要のないときには適度に緩んだ状態になってくれるんですね。
なので、どこかの筋肉が不快な緊張状態にあるとしたら、必要のないときに筋肉を緊張させてしまっているということです。
では、この緊張はどこからくるのか?
もしそれが習慣化したものであるなら、無意識での身体の使い方の癖からくるものかもしれません。
また、幼少時の心理的なトラウマからくるものかもしれません。
身体に対する誤ったイメージやこうあるべきはずだという思い込みにあるのかもしれません。
たとえば、「安定するためには身体を固めないといけない」とかね。
もし、このような緊張パターンを抱えているとしたら、気づくだけでもだめだし、誰か上手な人にマッサージしてもらってもすぐに元にもどってしまいます。
じゃあ、どうすりゃいいのよ
まず一つは本来の身体がもっている正しい動きのしくみを学ぶこと
身体に対していままでもっていた誤った思い込みや先入観そして無知を、正しく認知することで変化への準備ができます。
その際にイメージを使ったり、人体の解剖モデルを用いるのは有効ですね。
もう一つは
そうやって、正しい動きを学んだことを、脳神経システムのプロセスに落とし込み統合すること
センサーと出力である筋肉とのちょうどいいバランスを生み出すわけです。
このときの大事なポイントが、身体で感じるということです。
意識してコントロールしてやろうとするのではなく、身体の動きたいようにまかせてみるんですね。
部分にとらわれずに身体全体を感じながら、動きの難易度を少しずつあげていきます。
すると、いままで慣れ親しんでいた動きの癖から解放されて、新たな神経系のネットワークがつくられていきます。
文章ではなかなか抽象的な表現しかできませんが、ワークショップではこのような身体を目覚めさせるワークなども取り入れています。
ここでもキーワードになるのが、これ
(はい李先生、おねがいします。)
Don't Think Feeeeeeeeeeeel!!
あなたはどのように動きたいのですか?身体に問いかけて、感じたいように動いてみてください。楽しみながらね。
あるがままに感じていたいの