コラムColumn
- 骨を意識して動くと筋肉も自然に整っていく!?
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- 2013/03/24
- からだのしくみ
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こんにちは、稲田です。
運動器の解剖学的構造システムを「神経・筋・骨格系」と言ったりしますね。
神経は直接触れることはできませんが、筋肉や骨は触ることができます。
一般にトレーニングや運動指導、施術においては、筋肉を対象と考えることが多いです。
おそらくは骨の動きを意識することは少ないんじゃないでしょうか?
骨は筋肉の付く足場になりますが、動き自体は筋肉が働くために起こると考えられているようです。
そして、骨格の配置・並び方のことをアライメント(Alignment)といいます。
自然で良いアライメントを保てることは、身体感覚を養うことの基本になりますね。
動作の基本を筋肉ではなく『骨』においてみると、新たな身体感覚が生まれます。
骨と骨が接する時には、その動きは本来スムーズに行われるように出来ています。
この関節の正しい関係によって「反射的な姿勢パターン」(Automatic Postural Patterns)がつくられるからです。
骨格の配置をより自然な状態に整えていく時に、からだ全体の筋肉がバランスよく働きはじめます。
「反射的な姿勢パターン」は、筋肉の2つの働き
①体を支える働き
②体を動かす働きが、からだ全体に均等にそして適切に再配分されるんです。
筋肉トレーニングの難しい点は全体のバランスを保つことにありますね。
筋肉に依存した運動では、どうしてもその運動特有の偏りができる傾向にあります。
その運動が高度の専門性を持てばもつほどこの傾向は強くなるんです。
病院では専門のスポーツ外来ができるほどスポーツ障害は日常的にみられます。
普段の生活でも腰に負担のかかる座り方を毎日続けていれば慢性的な腰痛を引き起こしますね。
障害を負う以前であっても、筋肉の硬直やアンバランスは日々の臨床の中で多くの患者さんが抱えている問題です。
だからこそ、骨格の配置を自然な状態に調整する能力を養うことがとても大切だと感じています。
筋肉のことを少し述べると、表層の筋(僧帽筋など)は本来「動かす」ために働きます。
深層の筋(背骨の椎骨の筋など)は「支える」ために不随意に働いています。
表層の筋が代償作用のために「支える」役割まで担わされたら、動きのために十分に使えなくなってしまいます。
このような代償作用を防ぐためにも、骨を正しく動かすことが大切なんです。
骨と骨の動きのことを、ボーンリズムといいます。
ボーンリズムとは
安全かつ効果的な動きをつくるために、体の中で起こる骨の自然な動き方
を言います。
でも自然な動きなのであれば何故わざわざ学ばないといけないのでしょう?
この質問は宿題にしましょうね。^^