コラムColumn
- 視線と思考には関係がある
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- 2015/07/04
- 見立てのスキル
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人間にとっていかにコミュニケーションを取ることが大切なのか?
これは身体の構造からもわかるんです。
ヒトに一番近いと言われるチンパンジー、そして他の類人猿の中でも人気のあるゴリラなどがいますよね。
類人猿の眼というのは、みんな黒っぽくて白目がないんです。
ヒトは白目と黒目もしくは青い目なんかがはっきりしてますね。
これは一体なんでなんでしょうか?
生物学の先生によると、瞳の動きを相手にわかりにくくするためだそうです。
つまり相手が自分を見ているのがわかると、威嚇していると捉えるんですね。
確かに、お猿さんのいる公園などでは、猿と目を合わさないようにしてと言われたことがあります。
怒ってこちらに向かって攻撃してきますからね。((゜m゜;)
だから、瞳全体が黒っぽく見えるようにして、相手から黒目の動きがわかりにくいようになっているのかも知れません。
じゃあ、ヒトはなんで白目と黒目をはっきり区別できるようにしたのでしょう。
それは、おそらく危険を防ぐことよりもコミュニケーションを重視したからだと考えられています。
そういわれれば、「目は口ほどに物をいう」ともいいますね。
相手の目をみれば、うそをついてるかどうか見分けられるスキルもあるくらいですから。
たとえば、人間はうそをつく時目が左右に泳いだり、左右どちらかの上のほうを見たりします。
また自信なさげにも見えますね。
このことをもう少し、法則化してまとめられたものに視線解析というのがあります。
この方法を知っておくと、クライアントさんの視線の動きを観察することで、相手の思考やアクセスしている感覚を知るヒントになります。
具体的にいうと
相手の視線が上に向くときは、視覚的なイメージをしています。
水平に動くときは、聴覚的なことにアクセスしています。
視線が下に向くときは、自分の中で内的会話をしているか、身体感覚にアクセスしている状態です。
さらにプラスして、左側に視線が向くときは、過去の記憶をたどっています。
逆に右側に視線が向くときは、まだ経験したことのないことを想像していると推察することができます。
パンダをイメージして、といわれれば、過去の記憶にアクセスするので左上に視線が動き、ピンク色のパンダをイメージして、といわれれば、実際にはないものを想像するので右上に視線が動くんですね。
むしゃむしゃ、なんか呼びました〜
ただし、100%そうなるかというと、まぁ80%くらいだと考えておいてください。クライアントが視覚的なイメージが優位な人だとわかったなら、視覚的なイメジェリーを使うことで理解しやすく指導できますね。
また、聴覚優位な人だとわかれば、理屈や理論で説明したほうが、よくわかり納得してもらえるということになります。
言葉使いに関しても、
- 視覚型は、「話が見えない」などの視覚の比喩をつかい
- 聴覚型は、「その話は耳障りだ」などの音に関する比喩をつかい
- 身体感覚型は、「ずしんとお腹にくる」などの比喩をつかう
クライアントの感覚傾向を知るために、相手の視線を意識してみてください。
それと、クライアントがどんな言葉使いをするかを注意深く感じ取ると、相手に寄り添うためのツールが増やせますよ。
はいポーズ!
あら、どこ見てるのわからないって?
そのほうがいいのよー