コラムColumn
- 痛みの原因は脳にあるの！？
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- 2015/07/15
- からだとこころ
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NHKスペシャルで放映された『腰痛 治療革命』はご覧になりましたか？
今回の番組は腰痛、特に３ヵ月以上続く慢性腰痛と言われる症状の根本原因に深く迫っていましたね。
ついに核心に触れる話がテレビでも放映されるようになったなぁと喜ばしく思います。
人間が痛みを感じるメカニズムは複雑で、なかなかその正体を100％あばくには至っていません。
番組では、
- 腰痛はたんに腰の異常だけではない
- その人の持つ痛みへの「恐怖」の感情や生活環境など様々な要素が関係している
- 画像検査だけではその本当の姿を推し量ることは出来ない
それらを日本の権威ある整形外科医の監修と、他の先進国で行われている最新の腰痛治療を紹介することで
科学的根拠に基づいた情報提供がなされていました。（NHKですから^^）
慢性腰痛の多くは「正しい知識の不足などによる無用な恐怖」が生み出している“幻の痛み”であることが科学的に分かってきました。
番組のディレクターさんは、単なるノウハウだけでなく、痛みに対処する根本となる「考え方」を紹介することを重視して制作したそうです。
この姿勢はとてもよかったですね。
大切なことは「考え方」を変えることだからです。
慢性腰痛の患者さんの脳を調べてみると、背外側前頭前野（DLPFC）という部分が小さくなり、働きが衰えていることがわかりました。
そもそも痛みとは、脳でかんじているものなので、痛いと感じる回路が作られるから痛いんですね。
背外側前頭前野（DLPFC）は、この痛みの回路を収束させる働きがあるそうなんです。
そこがうまく機能しないということは・・・
痛みの回路がづーっと残ったままということですね。
傷や炎症はとっくに癒えているのにまだ痛いということは、この背外側前頭前野（DLPFC）が機能低下を起している可能性が考えられます。
でも、なんで機能が低下しちゃったのでしょう？
それは
呪詛（じゅそ）にかかったからですぅぅぅ〜((((((ノ゜⊿゜)ノ
つまり、
お医者さまからレントゲン写真やMRI画像を見せられて
「ほーら、こんなに骨と骨の間が狭くなってますよー」
「椎間板がつぶれかけてヘルニアになってますねー」
また、マッサージや整体の先生から
「筋肉が石みたいにカッチカチですねー」
「骨盤が歪んでいて左右で脚の長さがちがいますよー」
そして、極めつけは、
「このまま放っておくと将来歩けなくなりますよ〜〜！」
って、きゃ〜怖い〜！！((゜m゜;)
この怖いという感情が、背外側前頭前野（DLPFC）の働きを強く抑制することもわかってきたそうなんですよ。
だから、この恐怖の感情や不安感、これをどないかせにゃならんのです。
医者から言われた言葉や巷にあふれる間違った医療情報の影響以外にも、背外側前頭前野（DLPFC）の機能を低下させるものがあります。
それは、自分自身の思い込みです。
このことは番組では語られていなかったのですが、すごく重要なところです。
以前、何年も続く慢性腰痛の男性サラリーマンの方を診たことがあります。
もう腰が痛くて前に身体を曲げられない状態が続いていました。
３年ほど前にぎっくり腰になり、もう死ぬかというくらいに痛かったそうです。
その時の痛みは今でも記憶に残っていて、もう二度とあの痛みは味わいたくないと強く思っていました。
この方に、ほんとうに曲げると痛いのですかと聞くと、
今すごい激痛ではないけれど、曲げると絶対に痛みがきそうで怖いとおっしゃいました。
この方に自分の腰のイメージをどんな風に感じているかと聞いてみました。
「なんか、ひびの入ったベニア板が腰に貼りついている感じです。」というのです。
この方は自分で自分のボディーイメージをそんな風に作り上げていたんです。
僕らは自分自身で、好きなように自分の身体をイメージすることができます。
しなやかで竹のようにしなる背骨にもできるし、空気の詰まった風船のような身体をイメージすることもできます。
イメージすれば、脳はそれを現実だと認識するんですね。
さっきの患者さんの場合は、ひびの入ったベニア板を曲げれば、またペキッって割れてしまう。
それはすごく怖いことなんです。
怖いと思い続けているから背外側前頭前野（DLPFC）の機能はどんどん低下する。
結果、痛みの回路が回りつづける。
こうして慢性腰痛は果てしなく続くんですね。
NHKの番組では科学的根拠に基づいた簡単で具体的な方法が紹介されていましたので、詳細はそちらを見て下さいね。
僕は、この方にはイメージワークと認知療法という心理セラピーの手法を用い、身体の施術と組み合わせて治療しました。
腰痛だけじゃないですが、体だけでなくとこころ（感情体験）を含めてまるごとみないと対処できなくなるケースが増えるなというのが率直な感想です。
僕が言っているんじゃなくて、腰痛治療の分野で権威のある菊池臣一先生がおっしゃっているんだから間違いないですよね。
そのためにも、こころのこと、そしてスピリチュアル（霊的）な側面も向き合っていきたいと思います。
どもー、しまうまのジロちゃんでーす
ぎゃ〜こわい〜〜
