Column

エネルギーを守るという習慣ー セルフエネルギーマネジメントの視点
  • 2025/12/22
  • セルフケアの実践
最近、こんな感覚が続いていませんか。

・やる気が出たり、急に落ちたりする

・感情が安定しない

・人に会うと、どっと疲れる

・常にエネルギー不足な感じがする

・がんばっているはずなのに、前に進めない

「もっと気合いを入れなあかんのかな」

「私の性格の問題かな」

そう思って、自分を責めてしまう人も少なくありませんよね。

でも、ここで一つ、はっきり伝えたいことがあります。

それは、あなたの意志や性格の問題ではない、ということ。


多くの場合、起きているのは

エネルギーの消耗と管理不足なんです。

エネルギーは、知らないうちに吸われている


私たちは日々、
思っている以上にたくさんのエネルギーを使っています。

仕事、人間関係、情報、選択、気遣い。
特別に大きな出来事がなくても、
日常の中でエネルギーは少しずつ減っていきます。

さらに厄介なのは、
自分でも気づかないうちに、エネルギーを吸われていることがある

という点です。

ここでは、それを少しユーモラスに

「エネルギーヴァンパイア」と呼んでみます。

ヴァンパイアといっても、
怖い存在や敵のことではありません。

・なんとなく寄ってしまう場所

・会ったあと、必ず疲れる集まり

・見たあと気分が下がるSNS

・「私がやらなきゃ」と思わせる役割

・頭の中で繰り返される怒りや不満

どれも、身近で、慣れ親しんだものばかりですね。


ここで、日々の物事の選択を自分のその時の「気分のみ」で行うのではなく、
こんな問いかけを自分に投げかけてみてはどうでしょう。

「その行動は、愛からですか?それとも、恐れからですか?」


すぐに答えを出そうとしなくて大丈夫です。
ただ、立ち止まって感じてみてください。

・嫌われたくないから引き受けている
・断ったら悪い気がして行っている
・不安だから、つい見てしまう
・置いていかれそうで、無理をしている

こうした行動の多くは、
善い悪いではなく、「恐れ」から生まれていませんか?

恐れからの行動は、
短期的には安心をくれますが、
エネルギーを大きく消耗しやすいのが特徴なんです。

ヴァンパイアと戦わなくていい


大事なのは、
エネルギーヴァンパイアを倒すことではありません。

我慢したり、気合いで断ち切ったり、
自分を変えようとする必要もありません。

やることは、設計を変えること。

意志の力ではなく、
環境や選択の“流れ”を変えることです。

具体的な置き換えの例


● なんとなく消耗する寄り道

仕事帰り、つい立ち寄ってスイーツ(添加物入り加工食品)を買ってしまう。
その場では満たされた気がするけれど、
あとでだるさや後悔が残る。

→ 「買わない努力」ではなく、
最初から通らないルートを選ぶ

● 会ったあと必ず疲れる集まり

会話の中心が、いつも愚痴や不満。
共感はしてみるけれど、帰ると重たい。

→ その人たちを変えるのではなく、
自分が参加すべき場を変えてみる
もしくは、愚痴を言いた気ならないような話題を提案する。

● 自分の中にいるヴァンパイア

誰かに対する怒りや不満が、
頭の中で何度も再生される。

→ 抑え込まず、責めず、
こう問い直してみる。

「今のこの考え、
私のエネルギーは上がってる?下がってる?」

そのうえで、「自分の中にも相手と共鳴するものがあるんかもな」とか、
自分が少し楽になる解釈を選び直す

セルフエネルギーマネジメントとは


セルフエネルギーマネジメントとは、
気分を無理に上げることではありません。

エネルギーが下がる要因を減らし、
上がる環境と選択を増やしていくこと

それは才能でも、特別な感覚でもなく、
習慣として身につけていく技術です。

そしてここでも、
あの問いが役に立ちます。

「これは、愛からの選択か。
それとも、恐れからか。」

恐れから選んだ自分を、
責める必要はありません。
それは、その時のあなたが
自分を守ろうとした結果だからです。

ただ、気づけたなら、
少しずつ選び直せばいいんです。


依存ではなく、自立するということ


誰かに整えてもらわないと動けない状態から、
自分で自分のエネルギーを守れる状態へ。

それは冷たく突き放しているわけではありません。

自分の人生に、主導権を取り戻すという意味での自立です。

エネルギーをどこに使うかを選べるようになると、
人生は、少しずつ、でも確実に前に進み始めますよ。

 最後に


私たちのいのちそのものは無限でも、
肉体に宿ったエネルギーは有限です。
だからこそ、

・何に反応するか
・誰と過ごすか
・どんな思考を採用するか

その一つひとつが、
あなたの人生を進ませる力になります。

今日から完璧にやらなくていい。
まずは気づくことから。

「これは、愛から?恐れから?」

その問いが、
あなた自身を守り、人生を進ませていく習慣になっていきます。

※ここから先は付録です。
今のご自身の状態を、
確認したい方は、読み進めてください。


【付録】エネルギーヴァンパイア簡易チェック


※自分を責めるためのものではありません
※今の状態に、そっと気づくためのチェックです

少し静かな気持ちで、
「最近の自分はどうかな?」 という感覚で読んでみてください。
全部に当てはまらなくて大丈夫です。





日常・行動の中にいるヴァンパイア
・予定が入ると、楽しみよりも先に「しんどそう…」と感じることが多い
・用事が終わったあと、理由はわからないけれど、どっと疲れる
・なんとなく寄ってしまう場所や習慣がある(あとで後悔しがち)
・寝ても休んでも、回復しきらない感じが続いている
・「やらなきゃ」と思うことが、頭の中に常にある

人間関係・環境にひそむヴァンパイア
・会っている最中は平気なのに、帰るとぐったりする人がいる
・愚痴や不満が中心の場に、よく身を置いている
・その場の空気に合わせて、本音を後回しにしている
・断ることに、強い罪悪感を感じやすい
・「私がやらなきゃ」と、役割を背負い込みやすい

自分の内側にいるヴァンパイア
・頭の中で、同じ怒りや出来事を何度も再生してしまう
・ちゃんとやっているのに、報われていない気がする
・休むことに、どこか後ろめたさがある
・気づくと、自分を責める言葉が浮かんでいる
・「もっと頑張らないと」と、無意識に思っている

数を数えなくて大丈夫ですよ。

チェックがいくつ付いたかは、重要ではありません。

それよりも、
「これ、胸に引っかかるなー」
「今の私、ここが一番しんどいかも」

そう感じた項目を、ひとつだけ選んでみてください。

それが、
今のあなたのエネルギーを消耗させている最大の“入口”です。

ここで、またさっきの問いかけを

選んだ項目に対して、
そっと自分に聞いてみてください。

「この行動は、愛からですか?
それとも、恐れからですか?」

すぐに答えが出なくても大丈夫です。
問いを向けるだけで、
エネルギーの流れは少しずつ変わっていきます。

今日できる“小さな調整”をひとつだけ

完璧に変えなくていい。
大きく決断しなくていい。

たとえば──
行かない選択を、一度だけしてみる
いつもより早めに切り上げる
別のルートを選ぶ
今日は返事をしない
「今はやめておく」を、自分に許す

たったひとつからで大丈夫です

最後に


エネルギーを守ることは、
わがままでも、逃げでもありません。

それは、
自分の人生を進ませるための選択です

気づけたあなたは、
もう一歩、前に進んでいますよ。

編集者プロフィール
からだ道場【猫の穴】代表の
稲田 泰弘(いなだ やすひろ)です。

病院では「異常なし」と言われたけれど、
体や心のつらさが続いている。
そんな方と、これまで多く向き合ってきました。

からだ道場猫の穴では、
言葉にしづらい不調や違和感に対して、
決めつけず、その人の感覚を大切にする
「調律」という考え方を軸にセラピーを行っています。

このコラムは、
日々の現場や対話の中で感じてきたことを
ひとつの視点として綴っています。

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