コラムColumn
- 恥骨結合は恥ずかしくないぞ〜
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- 2013/05/16
- イメージとからだ
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こんにちは、稲田です。
前回の記事で、脚を曲げていった時、仙骨が前に傾いて骨盤底が広がりましたね。
この時坐骨は左右に広がるのを感じたでしょうか?
(イラスト ?エリック・フランクリン )
骨盤は仙腸関節と呼ばれる腸骨と仙骨のつなぎ目と、恥骨同士がつながる恥骨結合によってお椀の形ができています。
腸骨は螺旋形をした8の字をしているので、坐骨が左右に広がると、腸骨の上前腸骨棘(ASIS)は内側に寄ってくるんですね。
そうすると、骨盤にかかる力はどうなるでしょう?
仙骨で分散された力は大腿骨を通って足に流れていきます。
腸骨に伝わった力は靭帯とと恥骨結合への締め付ける構造によって軽減されるようにできています。
骨盤をナッツクラッカー(くるみ割り器)と見立てると腸骨がはさみの部分でくるみが恥骨結合に当たります。
この恥骨結合にかかる力が、ちょうどナッツクラッカーでくるみを挟むような感じなんですよね。実際には恥骨結合は砕けるわけではないので、ここにかかったエネルギーは骨盤内に蓄えられることになります。
つまり骨盤はエネルギーを蓄える装置でもあるんですね。
そして、つぎのアクションなどの必要なときにこのエネルギーが再利用されるんです。
もし、このような骨盤のしなりを無視して外側から姿勢を固定しようとするとどうでしょう?
エネルギーの貯蓄と再利用の機会をうしなってしまいます。
身体ってほんとにうまくできてるんですね。
うまくできてるんだからうまく使ってあげないとね。