コラムColumn
- 半月板はソケットになってるんですね
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- 2013/10/08
- からだのしくみ
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こんにちは、稲田です。
今日は半月板のお話です。
半月板(Meniscus メニスカス)は、ヒトの膝関節の間にあってクッションとなり、膝の円滑な運動を助ける働きをする軟骨組織である。(ウィキペディアより)
メニスカスとはギリシャ語で「三日月」の意味ですが、何故か日本語では「半月」になってますね。
なんでだろ?三日月板のほうがイメージに合うのにな。(*_*)
京都には阿闍梨餅(あじゃりもち)っていうおいしい和菓子があって、店の名は「満月」というんです。
創業が江戸時代(安政三年)だそうですよ。(^-^)/
・・・すいません、余談でしたね。
さて半月板は、脊椎の椎間板と同じく、負荷がかかると外側に膨らむように反応し、圧力を張力に変換します。
水を吸収するタンパク成分であるプロテオグルカンは、ぷにゅぷにゅの素材なので、力の吸収に最適なんですね。
そして、可動性がある線維軟骨なので、柔軟性・安定性・力の吸収を膝関節にもたらします。
形をみると、下は平らで脛骨の高平部とうまく接合し、上は大腿骨顆がぴったり収まるように凹があります。
つまり半月板の上部はソケットのようになっているんですね。
このソケットの機能をまとめると、
・そのソケットは動きます
・力を吸収します
・外側に力を拡げます、かかる重みを拡散します
・関節に滑液を行き渡らせ、栄養をあたえますこれだけをさくっと書かれると、何だかわかったような、わからないようなでしょ。(‾*‾ )
頭だけで理解しようというのは、その程度なんですよ。
身体でわかるという感覚がないので、すぐに忘れちゃいますね。
なんですが、せっかくなんでソケットが動くしくみを探求してみましょう。
半月板には内側半月(ないそくはんげつ)と外側半月(がいそくはんげつ)があります。
上から見た形は、内側半月はより大きく、付着部が離れているのでCの形に見えます。
外側半月はより小さく付着部が接近しているので○に近い形になっています。
そして、外側半月は動きが大きいのですが、それに比べて内側半月は動きが小さいんですね。
それはなぜか?
実は内側半月には、内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)が付着しており、さらに半膜様筋(はんまくようきん)も入り込んでいるんですね。
そのために可動性は外側半月より少なく、変形しやすいといえます。
膝の曲げ伸ばしをする時、半月板の上で大腿骨顆がスライドしますが、同時に脛骨高平部の上で、半月板もスライド・変形するんですね。
ここで簡単なワークをしてみましょう。
ご自分で両手を肩幅の間隔を空けて、壁に手を付き、その手を支点に動いてみてください。
今度は両手をほぼ付くくらいに隣あわせて壁に付き、そこを支点にして体を動かしてみてください。
どちらがより動かしやすいですか?
半月板の形状と付着のしかたが、いかに動きに影響するかがおわかりできたでしょうか?
おおっ、これはまさに半月板アイランドだ〜