コラムColumn
- 足は手から進化したの?or手が足から進化したの?
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- 2013/11/02
- イメージとからだ
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こんにちは、稲田です。
人間の「足」は手から進化したんでしょうか?それとも手が足から進化したんでしょうか?
オランウータンやゴリラ、テナガザルの足はヒトの足とは違いがありますよね。
オランウータン
大型猿ではありますが、木の枝をつかんだりもできるよう足の親指は他の4指と対向しており、指の長さも長いです。
ヒトの足は親指と人差し指が同じ方向を向き、手がするように物をつかむことはできませんね。
逆に、直立でバランスをとったり、前に歩くには都合がいいんです。
また、指の長さも他の類人猿より短く、趾骨が短くて中足骨が長いので、歩行はつま先ではなく中足骨頭と踵で体を運びます。
ここまで言うとだいたい答えはわかりましたね。
手にある手根骨の三角骨と豆状骨が大きくなったのが足の踵骨なんですね。
(これは、フランクリンメソッドの創始者エリック・フランクリンによる知見です。)大きな踵の骨とその上に乗った距骨がドームをつくることで、上からかかる鉛直の重力線をより後方にもってくることができます。
人間は他の多くの4つ足動物のように、つま先歩きをしていませんね。
そして、手掌腱膜が短くなって足底腱膜となり、これがゴムバンドのようになって足を持ち上げドーム状の土踏まずが形成されました。
足のモデルのところでも書きましたが、このような構造をもつことで、足は弾力性のあるエネルギー貯蔵装置に変化したんですね。
このアーチを支え平らにならないように、足の靭帯や筋によってサポートされています。
ところで、お話変わりますが、今回ブログで掲載したゴリラやオランウータンの骨格模型は、東京上野にある国立科学博物館に展示してあるものです。
先月、東京へ行った際に、朝いちで乗り込んで写真を撮りまくってきました。(^O^)/
あらゆる標本が展示してあるので、1日いても飽きないですね。