コラムColumn
- 呼吸で自律神経を整えられるわけ
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- 2014/06/26
- からだのしくみ
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自律神経というのは、その名のとおり意識しなくても働いてくれます。
逆に言うと、自分の意思の通りには動いてくれませんね。
心臓の動きを少し止めようと思っても止まりません。
瞳孔をもうちょっと広げとこうと思ってもできません。
できたら怖いですよね。
ところが呼吸だけは別なんです。
普段、呼吸は意識していなくても自律神経によってコントロールされています。
寝ていても呼吸は止まらないです。
しかし、呼吸は僕らが意識してコントロールすることもできるんです。
そして、この呼吸のコントロールを介して、自律神経そのものに働きかけることができるんです。
呼吸は、緊張やリラックスの状態とリンクしていて、身体の姿勢や精神状態と深く関わっています。
副交感神経が働いて、リラックスした状態にあると、深くゆったりとした呼吸になりますね。
交感神経が緊張していると、呼吸も浅くて早くなります。
浅い呼吸が習慣になっていると、胸郭が拡がらないので背中が丸くなり胸が圧迫されていきますね。
深くゆったりと呼吸するためによく推奨されるのが腹式呼吸。
鼻から息を吸う際お腹に息が入っていくかのように膨らまします。
そして、口からゆっくりと吐いていく時に、お腹を凹ませていくというやつです。
やりかたはくわしくは説明しませんが、この腹式呼吸も大変効果的です。
ですが、そもそも呼吸のしくみがどのようになっているのかを知ってイメージが鮮明な状態で行うとさらに効果が大きいのです。
その呼吸の身体の動くしくみを次回から書いていきますね。
今日は、その前にゆったりした呼吸を続けるとなぜリラックスできるのかについて少しお話しましょう。リラックスするためには、脳内でセロトニンというホルモンが出ないといけません。
リラックスの逆である緊張状態では、ノルアドレナリンというホルモンが出ています。
ノルアドレナリンは興奮や不安など、心を緊張させるホルモンです。
セロトニンとノルアドレナリンが拮抗関係(お互いを制御しあっている)にあるんですね。
腹式呼吸などのゆったりとした呼吸を、一定のリズムで繰り返しおこなうとセロトニンがじゅわーっと流れ出てきます。
そうすると、だんだんと気持ちよ〜くなってくるんです。
グルーヴ感のある一定のリズムを刻む音楽などを聴くのも、セロトニンが分泌されて気持ちよくトランス状態になれますね。
セロトニンはトリプトファンというアミノ酸が含まれるたんぱく質なので、トリプトファンを多く含む大豆製品や魚、乳製品を摂るようにするといいですね。
あっ、ただし腸内細菌がバランスよく存在しないとアミノ酸を合成する時のビタミン類が不足するためセロトニンが作られないそうです。(>_<)
藤田紘一郎先生の本が参考になりますよ。
脳はバカ、腸はかしこい
腸の健康も大切ですね。・・・こいつらセロトニン出すぎちゃうんかにゃー