コラム

Column

階層思考で意識を最適化しよう
  • 2015/05/28
  • からだとこころ

こんにちは、稲田です。

感情や情緒が動きに影響を及ぼすということは、これまでにも何度も書いてきましたね。

つまり、身体とこころはつながっているということです。

そうすると、感情に振り回されないようになれば自由な動きを取り戻すことができそうですね。

また、感情を意識的にコントロールできるならば、動きの表現も自由自在にできますね。

でも、この感情って曲者なんですよねー。

これまでに、感情を含めた意識を階層化してとらえるという試みは、いろんな方が提唱してきました。

有名なところでは、心理学者のエイブラハム・マズローの欲求の五段階説というのがありました。

これは人間の欲求を五段階に分けて、ピラミッド化し、底辺の欲求が満たされると1段階上の欲求が出てくると説いています。

マズローの欲求の5段階

つまり、その日の食べものや住むところの安全が確保されなければ、自己実現の欲求は起こらないという説です。

また、NLP(神経言語プログラミング)の開発者のひとりであるロバート・ディルツは、ニューロロジカルレベルという階層を提唱しました。

これは上位のレベルは下位のレベルに何らかの変化を起こすという階層視を表わしています。

ニューロロジカルレベル

たとえば、自分の使命や信念が明確になっていれば、自ずと環境や行動に変化が起こるということです。

逆に行動や能力だけを変えても、上位の価値観やアイデンティティーには下位の要因に制限されたものしか生まれません。

マズローの欲求の5段階や、ニューロロジカルレベルについて詳しいことはネット上でたくさんでているので、興味があれば調べてみてくださいね。

今日は、思考を階層化することで、(感情をふくめた)意識を最適化できるということをお話しますね。

高い階層の視点を持つということは、自分を客観視できるということです。

そのためには自分の意識が今、どのレベルにあるのかを解っていると、よりよい方向に変えることが可能になりますね。

意識のレベルを大きく5つの階層に分けてみると

1.主に本能からくる欲の意識
2.主に感情からくる欲の意識
3.心(魂)からくる貢献の意識
4.霊的意識からの地域や社会・地球への貢献の意識
5.高次の意識からの宇宙規模の貢献の意識

マズローやディルツの階層理論とも重なるところがありますね。

普段、僕らはレベル1やレベル2の低い意識レベルで生きている傾向にあります。

つまり、本能や感情からくる欲求のドロドロした世界。

自分だけがよければいいという意識階層でもありますね。

これらの欲の意識世界では、必ず相反するもの同士が対立し、さまざまな悩みを生むんですね。

そうなると、人は感情に振り回され、自由に生きれないものです。

どうしたら、そこから抜け出して自由自在に生きることができるんだろうか?

そのためのヒントが階層視できるようになることです。

たとえばこんな悩みがあるとしましょう。

「有能な人がうらやましい」

これは、自分のマイナスのネガティブな心理状態の表現ですね。

この場合、必ず対象者がいます。

じゃあ、自分からみて相手はどんな心情を抱いているのかを想像してみます。

「有能な人は自分のことを何とも思っていないだろう。」
「自分に価値を見出したい。」

次に、自己の心理と他者の心理の枠組みの外側から客観的に、第三者的に状況を把握してみます。

そうすると、

「他人をうらやましがり、自分に価値がないと思っていた自分を愚かに思う。」

という心情が生まれてきました。

さらに、その枠組みの外側から枠の内側の自分に向けてアドバイスしてみると、

「自己や他者を有能か無能かで判断する価値観から離れよう。」

という自分の意識の向け方の優先順位が生まれました。

しかしながら、まだこの段階では、力が抜けていない感じがしますね。

いい悪いの世界、どうするか(Do)の世界に留まっています。

ではさらに、この状況が潜在的に持っている意味はなんだろうかと問いかけ、その答えを宣言してみます。

「人の価値とは能力ではなく、存在そのものにあることに気づいた。」
「私は自由自在になり、人と宇宙にとって最適な存在となった。」

このような宣言を自分に対して言葉化できるようになると、そこには在り方(Be)の世界が創造できたことになります。

この言葉を、自分に向けたセルフトークとしてくり返し発信できれば、もはや、最初の「有能な人がうらやましい」という感情はどうでもよくなりますよね。

このように階層化して自分の意識を客観視していくと、だんだんと感情に支配されずに生きていけそうに思いませんか。

マズローの最上階層の自己実現の欲求や、ディルツのアイデンティティーのレベルともつながっていくような気がします。

そして、両者はまた、究極的にはスピリチュアル(霊性の向上)の領域へ向かい、公への貢献を最上層と考えていることも共通していますね。


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 階層視するってこういうことにゃんけ?
 わしゃさっぱりわからんワン



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