コラム

Column

「すべての病気の原因はこころにある」をどうとらえるか
  • 2015/07/07
  • からだのしくみ

病気の原因は肉体にはない。

いきなりこんなことをいうと、スピリチュアル系にはまった人みたいに思われがちですが。。

実際、スピ系や心理系の方の中には、すべての病気の原因はこころにあると言い切る人もいます。

たしかに本質はそうなんだけれど、現象として現実に扱われる肉体の治療というのも、これまた必要です。

だって、すべてをこころの処方で済ませられるのなら、医者やボディセラピスト、鍼灸師・整体師は必要ないことになりますよね。

心理セラピストや霊媒師やシャーマンだけで、多くの人の身体の悩みに応えられるというのは現実的でないと思います。

身体というところをベースに、地に足をつけていないと、ふわふわとしたあいまいな世界で迷子になるだけです。

やっぱり、両方を視野に入れてアプローチできるバランスのとれた知識と経験が求められるんじゃないでしょうか。

誰に求められるのかって?

もちろん医療にかかわるすべての人や、健康に関心のあるすべての方にですね。

さて、前回のコラムで肉体と感情のレベルをもうちょっと深堀りしますと書きましたので今日はその続きです。

人間の存在様式を階層化して提唱した人に、オーストリアの神秘思想家ルドルフ・シュタイナーという人がいます。

日本にも紹介されていて、哲学・教育・芸術・医学などの分野で影響を与えつづけていますね。

シュタイナーは人間のあり様を、5つの階層にわけています。

何をわけているのかというと、意識を階層化しているんですね。

肉体レベルの上に、
エーテル体
アストラル体
メンタル体
コーザル体
というより精緻な意識があるととらえているわけです。

目に見える肉体のまわりに、オーラのようにより高次の意識があるんだという一つのモデルを示してくれています。

仏教でも、
衆生(しゅじょう)の意識から
声聞(しょうもん)
縁覚(えんがく)
菩薩(ぼさつ)
仏(ほとけ)へと、
やはり五階層の段階を示してますね。

よくお寺の門前に一筆書かれているのを見たことありませんか。

誰にでも仏性の種があります、って。

それが本当なら、本来は誰でもが仏の意識にまで行けるはずですね。

僕の家の宗派は浄土真宗ですが、死んだら仏になるっていうのは、あれはおそらく嘘も方便ってやつでしょうね。

さて、病気の原因が肉体にないとするなら、上位レベルのエネルギーにひずみができたからだと仮定できます。

じゃあ、そのエネルギーをちゃんと整えてあげればいいじゃない、ということになりますね。

肉体に一番近いエネルギー体は、シュタイナーの提唱した分類によるとエーテル体のひずみが原因となって、また感情エネルギーはメンタル体のひずみが肉体に症状として表れます。

喜怒哀楽などの本来もっている感情を自然に発露していれば、エネルギーが滞ることはないんでしょう。

野生で生きる動物たちをみればわかりますね。


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どうしてやろうか、どうしてやろうか〜 しゃ〜!

けれど、本当の自分を抑え、本当の自分に気づかずに現実の中で不平・不満を抱き、本当の自分と現実とにずれが生じると、さまざまな感情エネルギーの鬱滞が起こるようです。

世界の宗教やシャーマニズムで行われている行法は、覚醒を目指すものですが、感情レベルのエネルギーの通りを良くすることも必ず含まれているものです。

インド発祥のヨガもそうだし、日本の禅や古神道もそうですね。

ヨガは、最近のはおしゃれでスタイリッシュなイメージになっているので、行法とは言えなくなってますが。。

たまにはこんな視点でからだをみてみるのも面白いですよ。

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