コラムColumn
- 健康を測るための指標について
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- 2016/08/09
- 健康論
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健康状態を測る指標がないといけないんです
クライアントの健康状態を読み、いい状態に導くためにはただ闇雲にアプローチすればいいわけではありませんね。
いい状態がわかる指標になるものさしがないといけません。
私たち治療家・セラピストが施術をする場合、症状を指標にしたり、クライアントの感覚を指標にしてしまうことがあります。
これだと、主導権はクライアント側にあるので、施術者はクライアントの訴えに振り回されてしまいますね。
また、施術者の把握した指標である、筋肉の状態や骨格の動きや内臓のはたらきの状態などは、クライアントにはよくわからないことも多いものです。
血液の流れとか、脳脊髄液の循環とか、頭蓋骨の動きとかも施術者側からは指標として良くなったことを把握できても、クライアントがはっきりとわかるのかというと疑問です。
それはなぜでしょうか?
健康に導くための指標には2種類ある
それは、上にあげた指標はすべて目に見えない指標だからです。
痛いか痛くないかといった症状も、実際に目に見えませんね。
(もちろん、ペインスケールなどを使って可視化することは可能ですが。)
また、筋肉の状態や骨の動き、内臓の状態なども、目には見えません。
みんな身体の内部にあるものだからです。
(なんとなく感覚的に、動きやすい感じになったとかはわかりますが。)
血液の流れが良くなったことも、目には見えません。
(だから、サーモグラフィーや血流測定器なんかで可視化するんですね。)
お医者さんがやってくれる血液検査とか、超音波検査などは確かに目に見える指標となります。
しかし、私たちが健康の指標として使えるものではありませんよね。
つまり、治療家・セラピストが使える健康の見える指標となるものが必要なんです。
健康であることの見える指標とは?
筋骨格系の症状の改善で必要な見える指標は、関節可動域(ROM)がわかりやすいですね。
肩関節の動き、股関節の動き、背骨の動き、どこの関節でも動きが良くなることはいい状態になった一つの指標です。
筋骨格系以外の循環器系や消化器系などの健康状態の場合はどうでしょう?
そこで使える見える指標とは何でしょう。。。
それが、
姿勢です。
姿勢がいい状態になっていれば、呼吸機能もいい状態だし、循環も良くなるし、筋肉も適度な緊張を保っていられます。
ですから、姿勢を良くすることは、健康の十分条件ではないけれど必要条件であると考えています。
見える指標で他に思いつくのは、皮ふの状態でしょうか。
皮ふ、肌の状態、色つやなどは目で見える指標になりますね。
しかし、最大公約数的に誰もがわかり、変化に気づける指標は姿勢だと思いますよ。