コラムColumn
- 背骨のデザインには深〜い意味があるのよね
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- 2013/07/01
- からだのしくみ
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こんにちは、稲田です。
背骨の形をじっくりと見たことはありますか?
ヒトの背骨はなぜこのような形をしているのでしょうか?
背骨の機能は、このようなデザインとどのような関係があると思いますか?
背骨は椎骨といわれる一個づつの骨が集合した細長い柱で、カーブがありますね。
正面からみると、背骨はオベリスク(先細四角柱でもともとは古代エジプトの神殿などに建てられた記念碑)のように見えます。
これは最も安定した構造なんですね。
横からみると、ダブルS字カーブを描いているのがわかるでしょうか?
何のためにこのようなカーブがあるのか。
力を吸収し、吸収したインパクトを筋肉や靭帯のストレッチに変換してエネルギーを蓄えるんですね。
骨盤と同様に、背骨もダイナミックに力を吸収し、エネルギーを蓄え、次の動きに移行させるよう働いています。
もしこのカーブがなければ、力の吸収がうまく働かないので衝撃をもろに受けてしまい、摩耗する可能性が大きくなってしまいますね。
実際のところ、背骨は支えるという働きだけではなく、動きを作ったり、脊髄を守りながら神経伝達の要の働きもこなしています。
安定させながらも動きも作るという、人間の生きていく上での最も大切なインフラを背骨のデザインからも読み取ることができるんですね。