コラムColumn
- 背骨の連成運動ってなんじゃいな?
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- 2013/07/05
- からだのしくみ
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こんにちは、稲田です。
今日は、背骨を一方に側屈させると同側に回旋するのか、対側に回旋するのかを探求してみましょう。
関節はすべて3Dの動きをしますから、側屈だけが起こることはありませんね。
カーブした竿を横に曲げるとねじれができます。
1903年、医師のロバート・A・ロベットはカーブした竿を横に曲げると回転し、回転させるとカーブした竿は横に曲がると発表しました。
このことを連成運動といいます。
その後頚椎〜胸椎〜腰椎での、この連成運動はロベットの法則として知られるようになりました。
それは、
・腰椎は側屈すると、凹側へ回旋する。
・胸椎は側屈すると、凸側へ回旋する。
・頚椎は側屈のあと、凹側へ回旋する。
その後、オステオパシー医学では有名なハリソン・H・フライエットは脊柱のバイオメカニクスを分析して1920年代に「フライエットの法則」として脊柱の力学モデルを発表しました。
その第1の法則は、中間位(ゆるやかな屈曲位)から側屈すると、椎骨は側屈によってできた凸側へ回旋する。
第2の法則は、関節面が接触している屈曲位か伸展位から脊柱を側屈すると、椎骨は同側回旋する。
ということなんですが、なんだか難しそうだにゃ〜。
フライエットらの時代には、画像を使った研究などはまだできませんでしたが、今日でも有用なモデルとして紹介されています。
エリック・フランクリンは、後頭骨・環椎(C1)/軸椎(C2)を除いて、頚椎と胸椎は側屈とともに同側回旋し、腰椎は側屈においてわずかに対側回旋がおこるということを発見しました。
それは、このようなボーンリズムを体現することによって機能の向上につながるからです。
このあたりのことは、頭の中だけで考えても難しいかもしれませんね。