
コラムColumn
- 「安心できるからだ」を取り戻す ——ポリヴェーガル理論とイーマ・サウンドセラピーの接点
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- 2025/07/05
- こころと感情の整え方
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少し休んだくらいでは、追いつかない。眠っても戻りきらない。体のどこかがずっと緊張している。
そんな感覚が続くことはありませんか。
病院で調べても大きな異常はない。でも、しんどさはたしかにある。
そういう状態の背景に、“安心できない神経”の働きが関わっていることがあります。
こころの問題というより、神経のほうが安心できなくなっている状態。
そんな見方を教えてくれるのが、ポリヴェーガル理論です。“安心できる神経”という視点
従来、自律神経は
・交感神経(緊張・活動)・副交感神経(休息・回復)
の二つで説明されることが多くありました。
そこに新しい見方を加えたのが、ポリヴェーガル理論です。
この理論では、副交感神経もひとつではなく、状態によって違う働きがあるふたつの回路が発見されました。
特に大切なのが、安心やつながりに関わる神経回路の働きです。

人は、ただ横になれば休めるわけではありません。
からだが「安全だ」と感じられてはじめて、呼吸が深くなり、内臓が動き、気持ちもゆっくり落ち着いてきます。
つまり、休めない背景にはからだが“安心していい”と思える働きがうまく起こりにくくなっていることがあるんです。
不調の根っこにある「安心できなさ」
ずっと緊張が続いている。人といても気を張ってしまう。
不安が抜けない。眠っても回復した感じがしない。
こうした状態は、気持ちだけの問題ではなく、からだがずっと警戒している状態とも言えます。
その警戒状態が続くと、
眠りが浅い胃腸の調子が乱れる喉が詰まる
といった形で、体の生理機能にいろいろな反応が出てきます。
不調の根っこにあるのは、「ちゃんと休めていないこと」なのかもしれません。
そしてさらにその背景には、安心できるからだを失っていることがあるのだと思います。
わかるより先に、感じて安心する
こころや神経を整えるとき、理屈を知ることが助けになる場面もあります。
でも、本当に緊張が強いときは、理解することより先に、からだが安心を感じることの方が大切なことがあります。
「あ、少し呼吸がしやすい」「胸のつかえがゆるんだ」「なんだか力が抜けた」「理由はわからないけれど、ほっとする」
そういう感覚が、回復の入口になることがあります。

イーマ・サウンドセラピーとの接点
猫の穴のセッションの一つ、イーマ・サウンドセラピーは、音と光の情報を使って、体とエネルギーの調律を促していく方法です。
このセラピーを長くやっていて気づいたのは、ポリヴェーガル理論でいう“安心できる状態”と重なるような変化を感じることです。
呼吸が深くなる。お腹がゆるむ。喉のあたりの詰まり感がやわらぐ。気持ちのざわつきが静まる。
理屈では説明しきれなくても、からだが先に「もう安心していいんだ」ということを思い出すような変化です。
それは、理解してから整うというより、整い始めることで安心が戻ってくるという流れに近いのかもしれません。
安心できるからだを取り戻すということ
不安があるのは弱いわけではない。休めない自分がダメなわけでもない。
ただ、ずっと緊張を引き受けてきたからだが、安心の感覚を見失っているだけなのかもしれません。
だからこそ必要なのは、自分を責めることではなく、まずは安心できる状態を少しずつ取り戻していくことです。

呼吸が深くなること。力が抜けること。人といても張りつめすぎないこと。自分の感覚に戻ってこられること。
そうした変化は、こころを整えることと、からだを整えることが本当は別々ではないことを教えてくれます。
猫の穴のメニューであるイーマ・サウンドセラピーも、その入り口のひとつになり得ると自負しています。
イーマ・サウンドセラピーの内容や流れについては、こちらのページで詳しくお伝えしています。
※2026年3月12日更新(2023年の記事を加筆・再編集)
編集者プロフィール

からだ道場【猫の穴】代表の
稲田 泰弘(いなだ やすひろ)です。
病院では「異常なし」と言われたけれど、
体や心のつらさが続いている。
その状態を、私は軽く扱いません。
からだ道場猫の穴では、
あなたの感覚を尊重します。
その上で、体と心の反応を一緒に確かめていきます。
このコラムは、
日々の現場や対話の中で感じてきたことを
ひとつの視点として綴っています。
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