
コラムColumn
- 触れるだけで、神経は安心する
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- 2026/02/23
- セルフケアの実践
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肩が上がっている。呼吸が浅い。
そんなとき、何をすればいいかわからなくなることがあります。
でも実は――ただ軽くトントンと叩く「タッピング」だけでも、からだはちゃんと反応します。
強く押す必要はありません。ほぐそうとしなくていい。
指先や手のひらで、軽く、一定のリズムで。
それだけで、神経は「ここに刺激がきた」と感じはじめます。
まずは違いを感じるために、片側だけ
今日は、体の変化を感じやすくするためにまず片側だけ行ってみましょう。
左右差があると、からだの反応がわかりやすいからです。
では、今の左右の体の感じを観察してみてください。
肩の高さ。呼吸の入りやすさ。足の重さ。
正解はありません。なんとなくで大丈夫です。
左半身を軽くタッピングしてみる
体の左半分を、両手で軽くトントンとリズムよく叩いていきます。
胸・肩・腕・お腹・おしり・太もも・すね・足。顔や頭も軽くでOKです。
ポイントは3つ。
・力はごく軽く・なでるのではなく、皮膚に小さな刺激が入るくらい・呼吸を止めない
音が出るほど強くなくて大丈夫。
2往復くらいで十分です。

もう一度、左右を比べる
触れていない右側と比べてみてください。
温かさ。軽さ。呼吸の入り方。立ったときの安定感。
ほんの少しでも違いがあれば、それで十分です。
からだは、ちゃんと応えています。
なぜこれで変わるのか
人のからだには、自分の位置や圧を感じ取る感覚があります。
専門的には「固有受容感覚」と呼ばれますが、大切なのは名前ではありません。
タッピングは、皮膚や筋肉の感覚受容器に小さな入力を与えます。
その刺激が神経を通って脳に届き、
「いま、ここにいる」
という身体感覚をはっきりさせます。
安心は、こうした小さな入力から始まります。
感情が乱れているときこそ
怒りや不安を感じているとき、からだも一緒に緊張しています。
感情をどうにかしようとする前に、まずタッピングしてみる。
軽い刺激は、神経に「大丈夫」という信号を送ります。
整えるとは、強くなることではなく、
少し安心すること。
日常では両側行ってください
今日は違いを感じるために片側だけ行いました。
日常では、左右両方をやさしくタッピングしてあげてください。
寝る前に。仕事の合間に。不安を感じたときに。
1分でも十分です。
何も変えなくていい。
ただ、自分に軽く触れてみる。
それだけでも、からだはきちんと応えてくれます。
タッピングの注意点
・強く叩きすぎないこと・痛みがある部位は避けること・気分が悪くなるほど長く続けないこと
心地よい範囲で行ってください。やさしい刺激で十分です。
何も変えなくていい。
ただ、自分に軽くタッピングしてみる。
それだけでも、からだはきちんと応えてくれます。
編集者プロフィール

からだ道場【猫の穴】代表の
稲田 泰弘(いなだ やすひろ)です。
病院では「異常なし」と言われたけれど、
体や心のつらさが続いている。
そんな方と、これまで多く向き合ってきました。
からだ道場猫の穴では、
言葉にしづらい不調や違和感に対して、
決めつけず、その人の感覚を大切にする
「調律」という考え方を軸にセラピーを行っています。
このコラムは、
日々の現場や対話の中で感じてきたことを
ひとつの視点として綴っています。
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