京都自律神経センターの健康コラム

「秋バテ」って何?その原因と対策

コラム
2018年09月20日

昨日テレビをつけたら、「秋バテに要注意!」という内容の番組が放映されていました。

秋バテってあまり聞いたことがないので何かなと思って、つい観てしまいました。

要するに、夏バテをもじって「秋バテ」と言っているわけですが、秋になると自律神経のバランスが崩れやすいですよというお話でしたね。

番組に出ていたドクターもおっしゃっていましたが、確かに秋は自律神経のバランスを崩して不調を訴える方が増えるのです。

例えば、

  • 体がだるい
  • 食欲がないか、食欲があり過ぎる
  • 胃腸の不快感
  • 喘息のような症状が出る

そのほかにも症状はさまざまです。

実は、秋に上記のような症状が出やすくなるのには理由があるのです。

秋に自律神経が乱れやすい理由

言葉の面で言うと、本当は「夏バテ」でいいと思うのですが、それは置いといて。。

9月も下旬に入り夏の暑さがようやく和らいで涼しいと感じられるようになりましたね。

この夏の終わりから秋にかけての季節の変わり目は、寒暖の差が激しい時期です。

理由その1)寒暖の差によって自律神経のバランスが崩れやすい

体というのは、四季の変化によって必ず変化適応できるようにできています。

夏には暑さに適応できるように、毛穴を開いて汗を出せるよう外に開いた体となります。

冬になると寒さに負けないように、毛穴を閉めて熱を逃さないよう内に閉じた体となります。

秋はどうかというと、夏の開いた体と冬の閉じた体のちょうど移行期にあたるので、変化について行けないとバランスを崩しやすいのです。

  • 体がだるい(倦怠感)
  • 元気がなくなる
  • 気分が落ち込む

なども秋によく出る症状です。

東洋医学では、秋は「肺と大腸」の働きと密接に関係していると考えます。

だから肺のエネルギーがうまく働いてくれないと、気持ちの面では悲しいとか憂鬱とか後悔とかの感情が湧きやすくなり、気分的にも落ち込みやすくなるのです。

理由その2)胃腸の疲れから不調になりやすい

秋になっても毛穴が閉じないと、体は水分不足になって体液や消化液のバランスが乱れてしまいます。

そうすると起こるのが、食欲がない(食欲減退)という症状です。

これとは逆に、毛穴が閉じて動かなく場合もあります。

朝晩は涼しいけど日中はまだ暑くて汗をかく場合、かいた汗をそのままにしておくと冷えて皮膚が硬くなり感覚が鈍ってしまいます。

このような時は、体の中に余分な水分がたまるので、それが消化液として出され、食べ過ぎ(食欲過多)や胸やけの症状となって出てくるのです。

理由その3)空気の乾燥や気圧の変化が起こりやすい

テレビの番組の中でも、秋は台風の季節なので気圧の変動が大きく影響すると言っていましたね。

先に、東洋医学では秋は「肺と大腸」と関係が深いと書きましたが、空気の乾燥によって一番影響を受けるのが肺を始めとした呼吸器系です。

体が乾燥した空気にさらされると、皮膚や髪の毛はカサつきますし、鼻や口から吸い込んだ乾いた空気が、粘膜を刺激して呼吸器の不調(風邪や気管支炎、喘息・肺炎)などを引き起こしやすくなるのです。

秋バテ(=夏バテ)を解消するためには

秋に自律神経症状が多いのは、毛穴の開閉がうまくいかないことが大きな要因と考えています。

そのために、夏に疲れた内臓を整えて、循環と代謝を良くしてあげる必要があります。

セルフケアでできることとしては以下のようなことがありますよ。

  1. 15~30分程度の昼寝をとる
  2. もしくは睡眠時間を一定にして夜更かしは避ける
  3. お風呂は40度くらいで湯船にしっかり浸かること
  4. 20分~30分のウォーキングをする
  5. 体を冷やさない食べ物を摂るようにする

自律神経のバランスが崩れた状態を放置しておくと免疫力も低下していきます。

番組に出ていたドクターは、ガンや心不全に発展するリスクがあるとおどかしていたくらいです。

セルフケア以外にも、自律神経のバランスを整えることができる整体や鍼灸などの治療などを活用して、これからの季節を元気に過ごせるようにしてくださいね!

 

優しい刺激がストレスの緩和に効果的です

コラム
2018年09月19日

長期のストレスにより脳が変性する

実験用の若いラットに慢性的なストレスを与えると、その直後の行動パターンと脳の構造の変化について調査した研究報告があります。

この場合の慢性的なストレスとは、1日6時間の身体拘束を21日間与え続けるというものでした。

その結果、報酬に対するモチベーション反応が低下し、急性のストレスが与えられた時のリアクションも大きなものになりやすいということがわかりました。

もう少しわかりやすくいうと、慢性のストレスを抱えていると、本来なら楽しいと思えることにも興味が湧かなくなり、ちょっとしたストレス要因にも不安になったり逆に攻撃的になったりするということなんです。

そして、実際にこれらの行動反応の変化を裏付けるような脳構造の変化も観測されたようです。

それは、ヒトであれば知性や理性に関係する前頭前野や海馬の神経の樹状突起の形状が単純化し、これとは対照的に不安や攻撃に関係する扁桃体の神経樹状突起の形状が密になっていたのです。

Psychoneuroendocrinology. 2012 Jan; 37(1): 39‒47. より】

ではこのような脳の変性を未然に防ぐにはどうしたらいいんでしょうか?

報酬系に関わる脳の領域を賦活させる

報酬系という脳のはたらきとは、簡単にいうと何か心地いいことが起きた時に「快感」を感じさせる脳内のしくみのことです。

脳には場所によってはたらきの異なる作用があります。

おでこのあたりに位置する脳の眼窩前頭皮質といわれる場所は、報酬の価値をモニタリングしたり、学習や記憶に関係し、現在行っている行動に変化を引き起こすことが示されています。

この部位を刺激されると、どのようなことが起こるかという実験もされていますよ。

実験では、手のひらに柔らかな触覚を加えた条件と、強めの触覚を加えたもの、さらに甘味液で味覚を、バニラエッセンスで嗅覚をし、その時の脳活動を機能的MRIでみてみたそうです。

その結果、心地よい快刺激では(柔らかな刺激・甘味液・バニラエッセンス)ではいずれも前頭眼窩野と呼ばれる報酬系に関わる高次の脳領域が賦活されました。

それに対して、強めの刺激ではそのような反応は見られず、基本的な感覚処理に関する領域に反応がみられただけでした。

Neuroreport. 1999 Feb 25;10(3):453-9.より】

優しくソフトな整体で情動をコントロール

整体というと、未だにボキボキ骨を鳴らしたり、グイグイ筋肉を揉んだりするイメージを持っておられる方もまだいらっしゃいます。

それらの方法がいい悪いということではなく、自律神経がバランスを乱したり、ストレスによって情緒的に不安定になっていたりする場合は、優しい刺激のソフトな整体で体に変化を起こすことができるのです。

内臓が納まっているお腹や脳が入っている頭、手足の関節なども、優しい刺激で十分に体のバランスは整えることができます。

自律神経失調や不定愁訴でお悩みの方は、多かれ少なかれストレスのかかった状態になっておられます。

先の研究データで示されているように柔らかな刺激による整体で、心身のバランスを整え、ストレスに負けない体作りをしていかれることをオススメします。

 

自律神経を整えて免疫力を高める方法

コラム , セルフケア
2018年09月11日

自律神経と免疫の関係

免疫の力が落ちたというと、風邪をひきやすかったり体調が不安定で疲れやすいなどといったイメージがありますね。

実際、私たちの体を支えコントロールしてくれている大きなしくみが二つあるのですが、その一つが免疫系です。

もう一つが神経系で、中でも体全般の調子をコントロールしているのが自律神経です。

免疫系と自律神経系はお互いに協力し合いながらはたらいているので、自律神経のバランスが崩れてしまうと免疫の力は正常に働きにくくなってしまいますよ。

たとえばストレスを強く感じて「焦り」や「不安」などの感情にとらわれてしまったり、食事・運動・休息などの生活習慣が乱れていると交感神経の過緊張が起こりやすくなります。

そして長期間にわたって交感神経優位の状態が続くと、免疫力も落ちてしまいます。

免疫系は別名では体の防護システムともいわれていますので、細菌・ウイルスはもちろんのこと、食べ物や空気中の有害物質を排除する力も低下してしまいます。

当然ながら内臓の働きが弱り、心肺機能も落ちてしまいますよ。

心肺機能が落ちると、心臓に負担がかかってくるので、さらに交感神経が優位になるという悪循環に陥ってしまいがちです。

心臓の疲れは免疫に関係する臓器である脾臓(ひぞう)や胸腺への血行不良を起こすので、免疫力もまた落ちてしまいます。

さらに粘膜が弱かったり、盲腸のはたらきが落ちてしまうと感染症を起こしやすくもなるのです。

免疫力を上げるためにできること

以上のように免疫と自律神経が密接に関係しているということはお分かりになったと思います。

なので、免疫自体を強化するという手もあるのですが、自律神経のバランスを回復させるということが結果的に免疫力を高めることになるのですね。

ストレスをリリースする

自律神経は、感情や心理的なストレスに影響を受けますので、ストレスに対処できるようになることが大切なポイントです。

そうはいってもなかなか対処できないから困っているという方もいらっしゃるかもしれませんね。

では、そんな時に一人でできる簡単なストレス解消法をお伝えしましょう。

セルフケアのやり方

  1. まず、ストレスだと感じることを思い描いた時に体に感じる感覚をチェックしてみてください。息が詰まるとか、みぞおちに嫌な感じがあるとか。
  2. 次に、両手の指の腹でおでこに軽く触れます。
  3. そして頭の中で、ストレスに感じることを思い描いてみます。
  4. 思い描きながら両目を大きく上ー横ー下ー横ー上と大きな円を描くように回してみましょう。右回しに3回、次に左回しに3回大きくゆっくりと回します。
  5. 両手をおでこから離して、もう一度ストレスに感じることを思い描いてください。最初に感じた時の体の感覚や思い描いた時の気持ちの状態を再度チェックしてみます。
  6. ストレスに感じる感覚が減っていたら成功です。

このセルフワークをやるときは、一人で居られる空間で静かに仰向けに休んだ状態でやってくださいね。

京都自律神経センターでは、ストレスや感情による体の不調のチェックを行っていますので、セルフケアだけでは追いつかないような心身の不調でお困りの場合はご相談くださいね。

生活習慣を見直す

もう一つ大切なことは、あなたの日常の生活習慣を見直すことです。

自律神経の不調の原因は生活習慣の中に潜んでいることも多いからです。

生活習慣を見直すと言ってもそんなに難しいことではありません。

  • 食事
  • 睡眠
  • 運動

この三つの角度からご自分の生活習慣を洗い出してみることです。

たとえば、ダイエットのために極端に食事を制限していたり、夜遅くまで起きて睡眠時間が足りていなかったり、運動を全くしていなかったり。

上の三つは生きるための基本ですし、自分で責任を持たないといけない部分です。

わかりやすく言えば、「食う・寝る・遊ぶ」をもう一度見直してみましょうということですね。

もしどう生活習慣を改善していけばいいかわからないなら、あなたに合ったサポートをさせていただきますのでご相談ください。

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