京都自律神経センターの健康コラム

新型栄養失調から自律神経症状が引き起こされる!?

めまい , コラム
2018年07月4日

めまいがする、疲れやすい(慢性疲労)といった症状で来院される方の中で最近気になるのは、必要な栄養が摂れていないということです。

これは、「隠れ栄養失調」とか「新型栄養失調」と言われ、にわかにマスコミなどでも特集が組まれていますね。

今日の【NHKあさイチ】という番組でも、ーあなたは大丈夫?「女性の新型栄養失調」ーというタイトルで放映されていました。

女性の方はカロリーの摂りすぎを気にされて、食事の量を制限されている方が結構いらっしゃいます。

でも実はここに大きな落とし穴があったんです。

新型栄養失調とは

新型ということから、旧型ってあるのかなと思いますよね。

特に言葉としてはないですが、たとえば戦後の食糧事情の悪いときには食べるもの自体がなくて栄養失調におちいった子供がたくさんいました。

その頃に比べて、今の時代は食べるものは十分にあるし何でも手に入れられる環境にあります。

なのに、栄養失調になるのってどういうことでしょうか?

新型栄養失調とは、カロリーは足りているのに、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどの必須栄養素が不足している状態のことをいうのです。

このような状態を放置しておくと、貧血や骨粗鬆症になったり、不妊の原因になったりもするといわれています。

また、メンタル面の不調にも大いに影響して、自律神経失調やうつ症状などの深刻な症状を引き起こすと『分子整合栄養医学』ではいわれています。

栄養素の偏りによる体調不良の例

たとえば、

たんぱく質の摂取不足があると、慢性的に疲れやすくなります。

亜鉛が不足すると、皮膚や粘膜の健康維持ができなくなって免疫力が落ちてしまいます。

鉄分が不足すると、神経過敏になったり、立ちくらみやめまいがしたりします。

たんぱく質は、筋肉や内臓など全ての細胞を作る元となるものです。

ビタミンやミネラルは、体の調子を整えるためになくてはならないもので、通常体の中で作ることができません。

特に女性の多くの方がビタミン・ミネラル不足なので、日々の食事の見直しをぜひして欲しいですね。

鉄分が不足すると血液が十分に作られず、その結果酸素も不足してしまいます。

酸欠状態は、めまい・立ちくらみだけではなく、全身の体の不調として疲労感やうつ、睡眠障害や肌荒れといった症状として現れてきます。

また、フェリチンいう鉄を含むたんぱく質が不足していると、「隠れ鉄不足」の状態に陥っています。

フェリチンは、体に貯蔵されている鉄分の倉庫なので、足りなくなると細胞の増殖ができなくなり脳の働きに必要な神経伝達物質が不足してしまうのです。

フェリチン不足をチェックする簡単な方法

まぶたの下を指で触れて、「あっかんべー」をしてください。

裏側の色が白っぽかったらフェリチンが不足しているかもしれません。

野菜や海藻類などの植物性たんぱく質を、果物などのビタミンCが豊富なものと一緒に摂ることをオススメします。

分子整合栄養医学に基づいた血液検査のデータからできること

当院では、東京田町アイシークリニック院長の野口勇人医師より血液データの読み取り方を指導いただいています。

本来なら有料の指導ですが、当院で施術を受けられている方には無料で血液データから割り出した栄養指導をさせていただいており喜ばれています。

整体・鍼治療といった外からのアプローチだけでなく、栄養面の体の内側からのアプローチを加えることでより根本的な治療が可能となります。

そして何よりも、ご自身で体を良くしていこうという意識が生まれることで、体が良い方向へと変わるのだと思います。

自律神経症状でお困りの方は、どうぞ参考にしてください。

目の奥が痛い症状で困っておられる40代女性の改善例

目の疲れ・痛み
2018年06月26日

40代の女性で、仕事と子育てと介護と忙しくされている方が来院されました。

お悩みの症状は、3週間ほど前から左目の奥が痛いのだそうです。

なかなか痛みが取れなくて困っているとのことでした。

最初は眼科の病院へ行かれたのですが、検査をしても異常はありませんでした。

眼圧も視神経にも問題がなく、医師からは眼精疲労と言われたようでした。

薬局で買った鎮痛薬を飲むと、1時間くらいは少しましになる気がするとのこと。

でもまた数時間経つと、目の周りの骨や眉のあたりにまで痛みが広がってくるのがとてもつらいのだそうです。

ストレスと体の疲労が蓄積して五感機能に異常が起こる

この女性の日常生活の状況をお聞きすると、かなりハードな毎日を過ごされていました。

まだ小さなお子さんの子育てと、難病を抱えているご主人の介護、さらに飲食店のオーナーとしての仕事もこなさないといけない日々だそうです。

ほとんど休みがなく、慢性的に体の疲れが取れない上、日々のストレスが積み重なって体が悲鳴をあげているような状態でした。

カウンセリングの後にお体に触れて検査をするのですが、首から肩にかけての筋肉ががちがちに硬くなっており、首の骨は左右がアンバランスに歪んでいました。

毎日のハードな生活が体に疲労を蓄積していたようです

このような生活習慣が日常化することで、五感と呼ばれる視覚からの入力に不具合が生じて、脳がオーバヒートを起こしているのです。

病院では単なる眼精疲労だと片づけられたようですが、実際には体のゆがみも大きく、このゆがみも症状に大きく影響しています。

この女性は、目の周りの痛みが出る前から、長いあいだ慢性的に首や肩がこっているのは当たり前の状態だったそうです。

目の症状だけを何とかするよりも、体のバランスを整えて体が本来のはたらきをしてくれるようにすることが先決なのです。

症状を抑えるよりも体の不調の原因を見つけてバランスを整える

症状改善のためには、血液の循環をよくしたり呼吸によるガス交換が正しく行えるようにする必要があります。

そして、ストレスに対する適応能力を高めて、緩和できるよう自律神経のバランスを整えることも大切です。

体のゆがみは、単に筋肉や骨がずれるのではなく、内臓や脳といった体の中でもっとも大切な臓器のはたらきと密接に関係しています。

この女性には、体の内側からバランスを整えるために内臓と頭蓋骨の調整を行い、また体の外側からは筋膜とよばれる体を形作る袋のような組織と骨格をゆるめるような施術をおこないました。

先の書いたように、眼精疲労や目の奥の痛みは視覚と脳の循環回路の不具合が起こっているのですが、体の内側と外側からアプローチすることで改善する可能性があります。

3回の施術でほとんど痛みなく過ごせるようになりました

初回の施術後、1週間たって来院された時の状態は、痛みが7割くらい軽減したと報告いただきました。

施術後の2日目までは、まだ頭痛薬を服用していたそうですが、3日目からは飲まなくても済むようになったそうです。

さらに1週間後に3回目の施術を行ない、その時点で目の痛みはほとんど気にならなくなったとのことです。

この女性に対しては、特に脳循環回路という五感と脳のバランスを改善できたことが効果的でした。

症状とは、身体の健康度が落ちたときに現われる警告サインでもありますから、自身の治る力が発揮されるようになると消えていくのですね。

あとは、日々の生活習慣を見直し、体に負担のないようにする工夫が必要ですね。

そうしないと、また再発します。

そうならないように家でできるセルフケアは必ず行っていただきます。

結局のところは、治すのはあなた自身なのですからね。

戻らないといわれていた聴力が回復してきたケース

耳鳴り , 難聴・耳閉感
2018年06月19日

耳の聞こえの悪い症状を難聴といいますね。

難聴の種類は、障害されている原因と場所によって大きく2つに分類されます。

耳の中は外耳ー中耳ー内耳の3つの部屋に区分されますが、それぞれ音を伝えたり感じたりする働きが違うので聞こえの障害も区別する必要があるのですね。

1.伝音性難聴

空気の振動を内耳のリンパ液に伝える機能に障害が起こっているものです。

2.感音性難聴

内耳のリンパ液に伝えられた音の振動がうまく感じられなかったり、聴神経から脳へと伝えられる聴覚の伝導に問題が生じているものです。

さらに、二つが同時に異常を起こしている混合性難聴というのもあります。

いずれにせよ、病名診断は耳鼻科のお医者さんが診立てることなので、一度は精密検査を受けることをお勧めします。

突発性難聴とは

難聴についてよく相談されるものに、突発性難聴という疾患があります。

これは突然に原因不明で耳の聞こえが悪くなるもので、強いめまいと耳鳴りや耳閉感を伴います。

めまいの方はだんだんと回復していきますが、聴神経が壊されてしまった場合は永久に耳は聞こえなくなると言われています。

内耳の血流障害や風邪のウイルス感染によって聴神経の炎症で突発性に難聴になることがあるようです。

病院では薬の服用で治療される方が多く、なかなか改善しない場合は精神的なストレスなどを指摘されることもあるようです。

オージオグラム(聴力検査)による評価

耳鼻科に行って聞こえの検査をしてもらうと、グラフが書かれた用紙がもらえます。

この聴力検査の用紙に書かれているグラフをオージオグラムといいます。

このグラフは、どの程度の音の大きさが聞こえているかを表したものです。

グラフの横軸には、周波数が125から8000ヘルツ(Hz)まで刻まれていて、音の高さを示しています。

グラフの縦軸は、-20から120デシベル(dB)まで刻まれていて、音の高さを示しています。

平均聴力値(3分法)では、正常な聴力は25デシベル以内と言われていますね。

45dBから54dBだと日常会話が聞き取りにくくなり、それ以上になるにつれ難聴度が高くなります。

上の写真が聴力検査の記録用紙です。

それぞれの周波数の音域で、どのくらいのまで大きさ聞こえているかを最小の大きさのところを調べた所に印が入っています。

が右耳、×が左耳の聴力を表していますよ。

聴力検査の結果が改善されてきたケース

耳鳴りと耳閉感でお困りで、2ヶ月前から通院されている60代の男性の例です。

「突発性難聴かメニエル病かな?」と病院でいわれていたそうです。

病院での治療を色々と受けていらしたのですが、なかなか良くならず当院へいらっしゃいました。

昨年の12月の時点では、平均聴力レベル(3分法)は右耳が20.0デシベル(dB)で左耳が23.3デシベル(dB)でした。

その後、今年の2月になってからは、左耳が38.3dBで右耳も25.0dBに数値が上がって悪くなっていました。

当院へは4月の半ばに初診で来られてから、耳鳴りは9回目の時点ではぼ気にならなくなてきたそうです。

耳閉感も最初に比べたら半分くらいまで改善したので、先日耳鼻科を受診した際に再度聴力検査を受けたのだそうです。

4月の段階では、ドクターから「ひと月前の状態には戻っているが、これ以上良くなることはない」といわれていたそうです。

そうしたら、左耳の聴力が以前の右耳のレベルに中音部が戻ってきているとのことでした。

「この調子でいけばもしかすると、低音部も戻ってくるかもしれないですね。」と嬉しそうに話していただきました。

この方のケースでは、元々の診断が突発性難聴ではなかったのかもしれませんし、個人差もあるのでどんな難聴も改善するなどとは決して言えません。

ただ、体の治癒力を上げて自律神経のバランスが整ってくると、耳鳴りや聞こえの悪い状態が改善されることもあるということを知っていただければと思います。

 

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