京都自律神経センターの健康コラム

気の流れをよくして自律神経を整えよう!

コラム
2018年10月17日

京都自律神経センター院長の稲田です。

今日は、東洋医学の鍼灸に関係するお話をさせていただきますね。

鍼灸のツボに「膻中(だんちゅう)」という名のツボがあります。

体の中心線と乳頭を結んだ線が交わるところです。

東洋医学では、体の中に十四本の経絡と呼ぶ気の流れるルートがあることが、二千年も前から認識されていたのです。

その気の流れるルートの一つである心包経の気が集まってくる場所が「膻中(だんちゅう)」なんですね。

感情のエネルギーは胸に集まっています

落ち込んだり、気分がすぐれなかったりする時は、たいてい背中が丸くなっていませんか?

そうすると、「膻中」のツボが圧迫されて気の流れが詰まってしまいます。

 

人間の感情は様々ですが、不安や恐れ、焦燥感、怒り、悲しみ、愛、喜びなどの感情はどこに存在するのかというと、実際は目には見えませんね。

でも、東洋医学ではさっきの「膻中」のツボがある胸のあたりにエネルギーとして存在しているととらえていて、敏感な方なら体感として感じられると思います。

整体の技法の中でも、感情的なストレスがあるかどうかは胸のあたりを軽く触れたり手をかざしたりするだけで、筋肉の反射が起こるのですぐにわかります。

ご本人が自覚していない精神的なストレスなんかも、体には反応が出ていることがよくあるのです。

ツボを刺激して自律神経を整える

自分でもわかる方法としては、「膻中」のツボを押してみて痛いと感じるなら、かなりストレスが溜まっているとみていいでしょう。

心が疲れていると、体にもいろんな症状としてサインが出てきます。

やる気がない 気分が沈む 食欲がない 眠れない不安感がある イライラする 朝起きられない 登校や出社したくない 疲れやすい 物忘れが多い

などなど

そんな時は、「膻中」のツボに手を当てて大きく深呼吸をしてみてください。

呼吸はゆっくりと吐く息を長くして、気持ちがいいと感じる回数をやってみましょう。

「膻中」のツボに加えて両方の耳を温めてあげると、気持ちがリラックスしてよく眠れるようにもなります。

熱いおしぼりを耳に当てるのもちょっとした気分転換に有効ですし、専用の温灸器があればより効果的なケアができます。

耳は腎臓と関係しており、感情面では不安・恐れ・焦り・緊張などとも繋がっている部分なんです。

当院では、自律神経バランス調整の一環として温灸器を使った施術も行っています。

全身の血行が促進されるので、冷え性の方や不眠症、慢性疲労、精神不安、婦人科疾患や不妊症の方にも喜ばれていますよ。

耳鳴りにも、直接的な耳の内部の血流促進と自律神経の調整作用で楽になるという声をいただいています。

参考にしてみてくださいね。

下の写真は、医学博士 邵輝(しょうき)先生開発の温灸器です。

煙が出ないので、部屋も汚れないし、比較的安全に取り扱えるのでセルフケアにもお勧めできますよ。

 

 

自律神経の乱れは脳の栄養不足から!?

パニック障害
2018年10月4日

最近こんな経験はないでしょうか?

  • 「ちょっとしたことでイライラする」
  • 「何もやる気がしない」
  • 「理由なく不安な気持ちになる」
  • 「なんとなく気分が重い」
  • 「集中力が落ちてきた」
  • 「物忘れしやすくなった」

などなど

世間では、こんな時にはストレスが溜まっているからだとよく言われますね。

ゆっくりと休息をとる

リフレッシュするために気分転換できることをする

気のおけない友人・知人に話しをしてすっきりさせる

このようなことも確かに有効なことがありますが、根本的なところが解消されないとよくなりません。

その根本的なところというのが実は「脳の問題」なんです。

なぜなら、私たちの気分や心の状態はそのほとんどが脳のはたらきによるものだからです。

脳というのは神経回路の塊みたいなものですから、たくさんの信号が飛び交っています。

そして、脳内には私たちの感情が心の動きに影響する脳内物質というものが色々と分泌されています。

たとえば、幸せな気分の時にはセロトニンという脳内物質が出ていますし、楽しいと感じる時にはドーパミンという脳内物質が出ています。

ところが、ストレスを強く感じるような時には、交感神経を緊張させるノルアドレナリンがたくさん出て不快な気分になります。

そうすると、ノルアドレナリンの分泌を抑えようとして、幸せホルモンのセロトニンが大量に消費されてしまいます。

普通は、足りなくなったらセロトニンを産生するわけですが、セロトニンの材料となる栄養素が足りないと生産が追いつかなくなってしまいます。

セロトニンが足りなくなると

その結果どうなるかというと、

落ち込んだり、うつっぽくなったり、イライラ感などが起こりやすくなるのです。

また、ノルアドレナリン自体が緊張ホルモンといわれるくらいですから、不安感や怒りっぽくなったりしやすくなるのです。

このような状態を放っておくと、ほんとうにうつ病やパニック障害などに発展しかねないリスクがあるのです。

以上のようなことを考えていくと、脳内の神経伝達物質が正常に作られ働くようにしないと、いくら休息を取っても「脳の問題」は解決できないことになります。

脳内物質を作るための原料とは何なのでしょうか?

それは、たんぱく質やビタミン、ミネラルといった栄養素のことです。

特に、脳の栄養で重要なものはたんぱく質(アミノ酸)ですよ。

一般的には脳がエネルギーとして使うのは糖分(ブドウ糖)と言われているので甘いものを取ればいいと勘違いされる方もいますが、脳内物質を作る原料はたんぱく質なのです。

そして、脳内物質を作る上で必要になるのが、このたんぱく質(アミノ酸)に加えてビタミン、ミネラル類なのです。

脳を元気にし、体調をくずさないためには、ご自分の日々食べている食事をもう一度見直してみることをおすすめします。

不定愁訴を訴えられる方の食生活で不足しがちなのが、たんぱく質とビタミン・ミネラル類であることが多いですから。

気をつけたい低血糖症

ところで低血糖症というのを聞いたことがあるでしょうか?

血糖値が高いと起こる病気が糖尿病ですね。

低血糖症とは、脳に糖が足りなくなってエネルギーが作れない状態のことを言います。

  • 「頭がぼーっとする」
  • 「集中力が続かない」
  • 「冷や汗やふるえ」
  • 「動悸がする」
  • 「目のかすみ」
  • 「眠気や生あくびが出る」

血糖値が上がりすぎると膵臓からインスリンが分泌されて、血糖値を下げようとしますね。

普段から糖質(炭水化物)に偏った食生活をしていると、インスリンが働いて血糖値を下げ、逆説的に脳は糖質不足になってしまうのです。

そうなると困るので、血糖値を上げるために脳内物質のアドレナリンやノルアドレナリンが分泌します。

その結果、イライラしたり、不安感や抑うつ感が生じたりします。

それを解消しようと、また甘いものが欲しくなり、それを抑えようとまたインスリンで低血糖にし・・・

こんなことをエンドレスにやっていたら当然体はおかしくなっていきますよね。

パニック障害と低血糖症との関係

パニック障害は、ある日突然に動悸やふるえ、めまい、息苦しさ、冷や汗が出るなどのパニック発作が起きて、このまま死んでしまいそうな強い恐怖感に襲われる心の病です。

ノルアドレナリンなどの脳内物質が過剰に分泌されて引き起こされる自律神経のバランスが崩れたために起こる発作と言われています。

よく見るとこのパニック発作は、上記の低血糖症ととてもよく似ているのです。

もしあなたがパニック障害で悩まれているなら、一度食事を見直してみてはどうでしょうか?

すぐにでもやってほしいこと

1)糖質を制限して、摂るときは未精製のものを

特に白砂糖・精白米・食パン清涼飲料水・清涼飲料水・甘いお菓子やスナック菓子などは避けましょう。(替わりに未精製の玄米や全粒粉を使ったパンに変えるのがベスト)

2)外食するときは、うどん・ラーメンよりも肉・魚・野菜の摂れる定食ものを

3)食物繊維を含むキャベツやわかめ・昆布などを先に食べるようにする

分子栄養学の視点から食べ方を変えたことで、パニック発作が消えたというケースはたくさん報告されています。

食事の見直しと、整体や鍼治療で体のバランスを整えることで、薬に頼らないで健康になる方法もありますのでぜひご相談ください。

 

「秋バテ」って何?その原因と対策

コラム
2018年09月20日

昨日テレビをつけたら、「秋バテに要注意!」という内容の番組が放映されていました。

秋バテってあまり聞いたことがないので何かなと思って、つい観てしまいました。

要するに、夏バテをもじって「秋バテ」と言っているわけですが、秋になると自律神経のバランスが崩れやすいですよというお話でしたね。

番組に出ていたドクターもおっしゃっていましたが、確かに秋は自律神経のバランスを崩して不調を訴える方が増えるのです。

例えば、

  • 体がだるい
  • 食欲がないか、食欲があり過ぎる
  • 胃腸の不快感
  • 喘息のような症状が出る

そのほかにも症状はさまざまです。

実は、秋に上記のような症状が出やすくなるのには理由があるのです。

秋に自律神経が乱れやすい理由

言葉の面で言うと、本当は「夏バテ」でいいと思うのですが、それは置いといて。。

9月も下旬に入り夏の暑さがようやく和らいで涼しいと感じられるようになりましたね。

この夏の終わりから秋にかけての季節の変わり目は、寒暖の差が激しい時期です。

理由その1)寒暖の差によって自律神経のバランスが崩れやすい

体というのは、四季の変化によって必ず変化適応できるようにできています。

夏には暑さに適応できるように、毛穴を開いて汗を出せるよう外に開いた体となります。

冬になると寒さに負けないように、毛穴を閉めて熱を逃さないよう内に閉じた体となります。

秋はどうかというと、夏の開いた体と冬の閉じた体のちょうど移行期にあたるので、変化について行けないとバランスを崩しやすいのです。

  • 体がだるい(倦怠感)
  • 元気がなくなる
  • 気分が落ち込む

なども秋によく出る症状です。

東洋医学では、秋は「肺と大腸」の働きと密接に関係していると考えます。

だから肺のエネルギーがうまく働いてくれないと、気持ちの面では悲しいとか憂鬱とか後悔とかの感情が湧きやすくなり、気分的にも落ち込みやすくなるのです。

理由その2)胃腸の疲れから不調になりやすい

秋になっても毛穴が閉じないと、体は水分不足になって体液や消化液のバランスが乱れてしまいます。

そうすると起こるのが、食欲がない(食欲減退)という症状です。

これとは逆に、毛穴が閉じて動かなく場合もあります。

朝晩は涼しいけど日中はまだ暑くて汗をかく場合、かいた汗をそのままにしておくと冷えて皮膚が硬くなり感覚が鈍ってしまいます。

このような時は、体の中に余分な水分がたまるので、それが消化液として出され、食べ過ぎ(食欲過多)や胸やけの症状となって出てくるのです。

理由その3)空気の乾燥や気圧の変化が起こりやすい

テレビの番組の中でも、秋は台風の季節なので気圧の変動が大きく影響すると言っていましたね。

先に、東洋医学では秋は「肺と大腸」と関係が深いと書きましたが、空気の乾燥によって一番影響を受けるのが肺を始めとした呼吸器系です。

体が乾燥した空気にさらされると、皮膚や髪の毛はカサつきますし、鼻や口から吸い込んだ乾いた空気が、粘膜を刺激して呼吸器の不調(風邪や気管支炎、喘息・肺炎)などを引き起こしやすくなるのです。

秋バテ(=夏バテ)を解消するためには

秋に自律神経症状が多いのは、毛穴の開閉がうまくいかないことが大きな要因と考えています。

そのために、夏に疲れた内臓を整えて、循環と代謝を良くしてあげる必要があります。

セルフケアでできることとしては以下のようなことがありますよ。

  1. 15~30分程度の昼寝をとる
  2. もしくは睡眠時間を一定にして夜更かしは避ける
  3. お風呂は40度くらいで湯船にしっかり浸かること
  4. 20分~30分のウォーキングをする
  5. 体を冷やさない食べ物を摂るようにする

自律神経のバランスが崩れた状態を放置しておくと免疫力も低下していきます。

番組に出ていたドクターは、ガンや心不全に発展するリスクがあるとおどかしていたくらいです。

セルフケア以外にも、自律神経のバランスを整えることができる整体や鍼灸などの治療などを活用して、これからの季節を元気に過ごせるようにしてくださいね!

 

次ページへ »