京都自律神経センターの健康コラム

自律神経を上手にコントロールできる訓練法

セルフケア
2018年12月25日

ドイツの精神科医であったシュルツ博士が提唱した自律神経の訓練法があります。

自己催眠法を使ったもので、心身ともにリラックスできることから夜眠りにつく前のセルフケアとして非常にいいものなのでご紹介します。

特に、不眠症でなかなか寝付けない方や自律神経のバランスが乱れたさまざまな症状改善にも試してみる価値があります。

自律訓練法のやり方

まず、目をつぶってベッドや布団の上かマットを敷いた床に仰向けに寝た姿勢をとりましょう。

これから、声に出す言葉と誰もが持っているイメージする力を使って、体の感覚と意識のつながりを実感しながらワークをしていきます。

  • 最初にイメージすることを声に出して5回唱える。
  • 次にその言葉のイメージを実際に体で感じていきます。

人によっては先にイメージをしてから声に出す方がしっくりくる場合もあるので、どちらが先がいいかは試してみてくださいね。

①「両方の腕が鉛のように重たい」(5回唱える)

自分の両方の腕がジーンと重くなってきたとイメージしましょう。

腕が鉛のように重くなってきたと感じてください。

②「両方の脚も鉛のように重たい」(5回唱える)

自分のの両方の脚もジーンと重たくなってきたとイメージして、その感覚を味わいましょう。

③「両方の腕がポカポカと暖かい」(5回唱える)

お風呂に入っている時のように、両方の腕がポカポカしてくるのをイメージしましょう。

④「両方の脚がポカポカと暖かい」(5回唱える)

両方の脚が腕と同じように暖かくなってきたとイメージしその感覚を感じます。

⑤「心臓が力強く正確に脈打っている」(5回唱える)

心臓に意識を向けて、心臓が正確に脈打っているさまをイメージしましょう。

⑥「呼吸が静かでとても楽だ」(5回唱える)

自分の呼吸に意識を向けて、呼吸が静かで楽だというイメージをします。

⑦「額のあたりがひんやりと涼しい」(5回唱える)

今までに一番リラックスできる場所にいる自分をイメージしてみます。

思いつかなければ、穏やかな海の浜辺で寝そべっているとイメージしてみましょう。

そして、海の方から涼しい風がそよそよと吹いてきて涼しくなってきたとイメージします。

⑧「太陽の光でお腹がボカポカと暖かい」(5回唱える)

空を見ると太陽がギラギラと輝いています。

そして、太陽がお腹を照らしてポカポカと暖かくなってきたとイメージしその感覚を感じてみます。

どうでしょうか、言葉とイメージを使った自己催眠法ですが、そんなに難しくないのでぜひ実践してみてくださいね。

自律神経は誰にでもコントロールできます

自律神経のバランスが乱れる症状はたくさんありますね。

不眠・耳鳴り・めまい・頭痛・動悸・眼精疲労・味覚異常・臭覚異常・不安感・慢性疲労などなど

自分ではどうしようもないと思っていませんか?

人間のからだは、肉体だけではなく感情やメンタルなどの心とつながっており、しかも階層的には心の方が上位の階層にあるのです。

だから、心を整えることで肉体であるからだにも良い影響を与えることができますから、今回ご紹介した自律訓練法を活用して上手に体をコントロールできるようになってくださいね。

京都自律神経センターでは、自律訓練法を含めセルフケアの指導にも力を入れていますのでお気軽にご相談ください。

 

自律神経失調で起こりやすい!頭部内うつ熱とは

コラム , 自律神経失調症
2018年12月14日

現代人は頭に熱がこもりやすい

頭の中に熱がこもってうっ滞している状態を、頭部内熱とか頭部内うつ熱といいます。

この言葉をはじめて聞かれる方がほとんどだと思いますが、自律神経失調症をはじめ不定愁訴といわれる心身の不調状態の根本原因の一つになっていると考えられます。

実際、この頭部内に熱がこもって不調を訴える方は最近は非常に多いのですね。

現代のような高度情報社会に生きる私たちは、社会構造や生活環境から大きな影響を受けています。

言い換えると、頭部に熱がうっ滞しやすい環境の中に私たちは生きているのです。

これは車のエンジンがオーバーヒートして煙をあげている状態に近いです。

「うつ熱」って何ですか?

よく風邪を引いたり、何かの細菌に感染すると体温が上がりますね。

これは体の免疫力がはたらいた「発熱」という状態です。

発熱しても体のしくみが正常に機能していれば、適切な段階で熱は下がっていくものです。

これに対して「うつ熱」というのは、体の体温調節がおかしくなって適切な体温を維持する働きがうまくできなくなった状態をいいます。

たとえば、風邪で発熱をしても汗をだして体温調節ができれば「うつ熱」状態は起こりません。

しかし、体温調節がうまくいかないと、筋肉や関節に発散できなかった熱がこもって「うつ熱」状態になってしまうのです。

こうなると、筋肉痛やだるさ、関節の痛みなどといった症状として現れるので、一度くらいは経験されたことがあるかもしれませんね。

夏場に起こりやすい熱中症も、体温調節がうまくいかなくなって「うつ熱」状態が非常に強くなったものといえます。

とくに熱中症の場合は、水分摂取不足や運動不足、発汗による気化熱がうまく排出できないなどによって体に熱がたまってしまうのですね。

「頭部内のうつ熱」と全身のうつ熱とは何が違うの?

頭部内で発生した「うつ熱」は、頭部内熱とか頭部内うつ熱と呼びますが、これは体の他の部分で発生した「うつ熱」とは区別して考えます。

その理由は、

頭部内に熱がこもると、体をコントロールしている脳に与える影響が非常に大きくなり、心身のさまざまな問題を引き起こしてしまうからです。

また、細菌やウイルスのようなはっきりした単一の原因で起こるのではなく、頭部内熱を引き起こす原因は非常に多岐にわたることです。

頭部のうつ熱はなぜ起こるか

脳は体の内外の状況を五感(視覚・聴覚・平衡覚・味覚・嗅覚)で感知し、その感知した情報を元に体を動かしたりコントロールしたりしています。

この入ってくる情報と出力の仕組みがうまく循環していると、心身は正常に機能している状態と言えます。

しかし、自律神経の乱れやすい現代社会の生活では、この入ってくる入力情報が正しく入力されなかったり、逆に過剰に入力されてしまうということが非常に多く見受けられます。

先の熱中症を例にすると、高齢の方が熱中症になりやすいのは、外気の温度を感知する能力の低下があることが一因だと考えられます。

また若い人の場合だと、スマホの過剰な使用などで視覚を酷使しすぎて、目から入る入力路に異常をきたしている例も非常に多いです。

このような脳の入力と出力のバランスが崩れると、脳は疲弊し、結果として「頭部内うつ熱」が生じるのです。

脳は肉体だけでなく、思考や感情という目に見えないエネルギー的な部分にも影響を与えます。

怪我や内臓の機能異常といった肉体の問題、頭の使いすぎといった思考の問題、感情レベルの問題などは「頭部内うつ熱」と因果関係があることが臨床上は多くあるのです。

頭部内うつ熱で起こる症状

自律神経失調やストレスによる不調と考えられている心身の不調は沢山あります。

その中でも多くのケースで「頭部内うつ熱」が生じていると考えられます。

  • 頭痛 めまい 立ちくらみ 耳鳴り 難聴 メニエール 不眠症
  • 不安症 パニック障害 慢性疲労症候群 うつ
  • 多汗症 更年期症状 胃腸障害 便通異常 アレルギー症状
  • イライラ・のぼせ ドライアイ 眼精疲労 健忘症 蓄膿症 などなど

自律神経のバランス調整には頭部内うつ熱をとることが大切です

自律神経失調症というと、病院で原因がわからない症状に付けられることがよくありますね。

検査をして異常が見つからないとドクターから「自律神経の問題ですね。」と言われることがあるようです。

でも、じゃあどうやって改善していけばいいのかというと、明確な道のりを示してくれる医療機関は案外少ないように思います。

とりあえず症状を抑えるお薬を処方されるけれど、なかなか良くならないので鍼灸や整体、また漢方などに救いを求める方がとても多いからです。

頭部のうつ熱を取るためには、その発生機序をしっかりと鑑別できることが必要です。

自律神経の乱れが原因だと思われたり、なかなか良くならない不定愁訴でお困りなら、西洋医学とは違ったアプローチで体を診てもらうと意外な原因がわかることがありますよ。

原因をしっかりと鑑別してもらえる治療院で相談されてみてはいかがでしょうか?

 

寒暖差疲労は自律神経の乱れで起こる!?

コラム
2018年12月11日

京都自律神経センター院長の稲田です。

先週末から急激に寒さが厳しくなってきました。

12月の初めにはまるで夏日のような暑いくらいの日があったので、このような寒暖の差はかなり身体にこたえますね。

最近テレビのニュースでもよく取り上げられる用語で「寒暖差疲労」という言葉があります。

どこかで耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

この症状もしかして寒暖差疲労?

「寒暖差疲労」とは、気温の急激な変化や室内の温度と外気の温度の差が高すぎる時に、体がうまく適応してくれないために様々な体調不良を引き起こす状態を表す新語です。

普通は秋から冬になると、私たちの身体はだんだんと内側に閉じて引き締まるようになるものです。

逆に夏のように暑い時季では、身体は開いて緩んでいくようになるので、暑さと寒さが激しく入れ替わるような今どきには身体の機能がついて行けなくなる人も出てくるわけです。

よくストレスに強いとか弱いとかと言いますが、寒暖の差が激しいこともかなりのストレス要因ですから、ストレス適応力が低下している方にとっては自律神経がかなり乱されてしまうのですね。

この寒暖差疲労は7度以上の気温差で起こりやすくなると言われています。

そして症状としては、

頭痛・めまい・ふらつき・耳鳴り・体の冷え・食欲不振・気分の落ち込み・疲れが取れない

など、まさに自律神経失調症の症状がそのまんま当てはまります。

ストレスをためやすい傾向がある人がこのような寒暖の差が激しい環境にさらされると、さらなるストレスが加算されるので、その人の持つストレス適応力の限界を超えてしまうことになるので上記のような不調が出てくるのです。

どんな人が寒暖差疲労になりやすいのか

同じような環境に身を置いていても、心身のストレスを感じる人もいれば、なんとかやり過ごすことができる人がいます。

もしもあなたが、以下のような項目に当てはまるのならばこの時季は注意が必要です。

  • もともと冬の寒さも夏の暑さも苦手
  • 手足の冷えを常に感じる
  • 首や肩が凝りやすく緊張しやすいタイプ
  • 食生活が不規則で必要な栄養が取れていない
  • 仕事や勉強で夜遅くまで起きている
  • 寝つきが悪かったり、睡眠が浅い
  • スマホやパソコンを長時間みることが多い

まだまだ出てきそうですが、上にあげたものは全て交感神経を過緊張させている状態を作っています。

免疫力も同時に落ちている方が多いので、風邪を引きやすい人も注意が必要です。

寒暖差疲労に負けないためにできること

では、この時季の寒暖差からのストレスに負けないためにはどうすればいいでしょうか?

これは今までコラムの中で何度も書いてきましたが、特別に寒暖差疲労のために対策をするという考えはいらないと思います。

つまりそれは、ストレスに負けない生活をすることだからですね。

木でいうと根っこの部分です。

ストレスに負けない健康な体であるためのベースは、睡眠・食生活・適度な運動・柔軟な思考です。

これから寒くなるとお鍋が美味しいですから、しっかりと野菜やお肉・お魚を食べてタンパク質やビタミン・ミネラルを補給しておきましょう。

睡眠はとても大切だということは、強調してもしすぎることはありませんね。

特に寝る間際にスマホでメールのチェックやSNSの発信をする癖はやめましょう!

すでに自律神経症状が出ている方は、スマホのブルーライトの刺激によって良質な睡眠が妨げられることをよく知っておいてくださいね。

そして散歩やウォーキングのような適度な有酸素運動は、非常に効果がありますから寒いですがぜひ習慣にしてください。

寒くてウォーキングはちょっと無理、という方はせめて腹式呼吸をしましょう。

寝る前にスマホは別の部屋に置いて、ゆったりとした腹式呼吸をすると副交感神経が働き出すのでリラックスして寝入りやすくなります。

自律神経症状が専門の当センターでは、セルフケアできる呼吸法や体操などをその方の状態に合わせてご指導させていただいています。

寒暖差疲労からくるめまいやふらつき、疲れが取れない、などの症状でお困りならぜひご相談ください。

根本から改善できる方法があります。

 

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