京都自律神経センターの健康コラム

睡眠ホルモンからみた不眠症を改善する4つの方法

不眠症
2018年08月13日

最近よく眠れていますか?

日本人の標準的な睡眠時間は6~8時間とされています。(厚生労働省『健康づくりのための睡眠指針2014』)

私たちの人生の3分の1は眠っているわけですが、この大切な睡眠の時間を一番意識することになるのは、睡眠障害に陥った時かもしれませんね。

睡眠障害はよく不眠症と一口に言いますが、大きくは4つのタイプに分けることができます。

  1. 寝つきが悪い(入眠障害)
  2. 睡眠中に目が覚めて、なかなか寝付けなくなる(中途覚醒)
  3. 朝早くに目覚めてしまう(早朝覚醒)
  4. ぐっすり眠ったという感覚が得られない(熟睡障害)

それに加えて、日中の倦怠感や意欲・集中力の低下、食欲の低下など身体や精神に不調が現れる状態になったのを不眠症といいます。

びっくりするかもしれませんが、現在日本では5人に1人が不眠症と言われており、その割合は年々増え続けています。

睡眠で休養が十分に取れていない人の割合は、性別・年齢階級別でみると、男女ともに2050歳代で2割を超えています。

(平成 28 年 国民健康・栄養調査結果の概要より)

また、日本睡眠医学協会の調査によると、2020年には不眠症で悩む人の数が3000万人を越えるとの報告もされています。

良質な睡眠は健康の必要条件です

人が生きていく上で必要な基本活動として、呼吸する・食べる・眠る・動くの4つがあります。

その中の一つである「眠ること」に障害が起きると、健康な日常生活を送ることができなくなってしまいます。

では人はなぜ眠れなくなるのでしょうか?

不眠になる原因は人によって様々ですが、先ずはあなたの不眠の原因を特定する必要がありますね。

不眠症の主な原因

不眠の原因には、体の病気や症状によって引き起こされるものがあります。

痛みの疾患や呼吸器・消化器の疾患があって、苦しくて眠れない状態です。

また、薬やアルコール・カフェインなどの化学物質が原因で眠れないこともあります。

以上のような場合は、ある程度原因がはっきりしているので、疾患の治療や薬の服用を変えるなどの対処が必要になりますね。

当院に来られる方で最も多いのが以下の3つです。

  1. ストレスからくる不眠
  2. 自律神経失調、うつ、パニック障害に伴う不眠
  3. 生活リズムの乱れや環境の変化に適応できなくて起こる不眠

睡眠とホルモンの関係

メラトニンというホルモンをご存知でしょうか?

メラトニンは脳の松果体(しょうかたい)という部分で作られるホルモンで、別名「睡眠ホルモン」と呼ばれています。

メラトニンが分泌されると、体は眠りに入っていきやすくなるのです。

日中はほとんど分泌されませんが、夜になると分泌されるという特徴があります。

つまり、夜になってメラトニンがしっかりと分泌されるような生活に立て直すことが、不眠症改善のカギとなるのですね。

不眠症の改善のために

まず、今の習慣の中で眠りに良くないことをやめましょう。

寝る前2~3時間前からテレビ・パソコン・スマホは見ない。

目からの過剰な刺激が入ると、脳を興奮させ入眠を妨げます。

スマホなどのブルーライトが目に入ると、メラトニンの分泌が下がるといわれています。

喫煙はできればやめたほうがいい

寝つきを悪くするだけでなく、睡眠の質を低下させることが指摘されています。

砂糖の入った甘いものの摂取を控える

甘いものは脳に刺激を与え興奮作用があるので快眠を妨げます。

寝る直前に食事はとらない

インスリンを過剰に分泌させて交感神経が活発になってしまいますし、メラトニンの分泌を邪魔してしまいます。

次に、眠りにいいことを実践してみよう!

◇ビタミンB群を積極的に摂る

ビタミンB群には、自律神経を整える作用があります。

豚肉・レバー・納豆・うなぎやカツオなどの魚類、しじみ・あさりなどの貝類、卵などに豊富に含まれています。

これらの食材に加え、バナナや大豆にはメラトニンの原料となる必須アミノ酸も含まれています。

◇朝日をしっかりと浴びる

朝日を浴びることで、セロトニンというホルモンが分泌されます。

セロトニンが増えることで、メラトニンの分泌も促されます。

夜間のメラトニンを増やすには、太陽の光を浴びる必要があるのですね。

◇一定のリズムで行う運動をする

朝の散歩やジョギングを毎日10分からでいいので続けてみましょう。

リズミカルな反復運動を行うと、メラトニンの元となるセロトニンの分泌量も増えます。

休日にはゆっくりサイクリングやハイキング、水泳をやるのもいいですよ。

◇ベッドに入ったら呼吸法を行う

4つ数えながら鼻から静かに息を吸い、ゆっくりと8つ数えながら口から「ふー」と息を吐く。

これを5回繰り返します。

専門家に体のケアをしてもらう

自律神経のバランスを整えるために、専門の整体や鍼灸を受けることもいいです。

特に、脳の疲労を取り除き、α波が出やすくなるような頭への施術ができる整体がオススメです。

専門的にはクラニアルテクニックと言いますが、ホルモン分泌の中枢である脳下垂体へ刺激を与えホルモンバランスの調整ができます。

セルフケアをやってみて、それでもダメな場合は専門家の施術を受けてみてください。

 

テクノストレスによる眼精疲労と全身のトラブルについて

目の疲れ・痛み
2018年07月25日

この20年くらいの間にパソコンが一般に普及し、携帯電話やスマートフォンは現代生活に欠かせないものとなって、情報を瞬時に受け取ることができる環境となってきました。

そのことにより、多くの恩恵を受け取ることができる反面、私たちは知らないうちに目を酷使し続けています。

パソコンやスマートフォン、テレビなどのディスプレイ画面を長時間見る生活が今や普通のこととなってきているのですね。

VDT症候群

ディスプレイ画面のことを総称してVDT(Visual Display Terminal : 画像表示端末)といいます。

この目を酷使することによって引き起こされる心身のさまざまな不調は、VDT症候群と呼ばれており、別名ではテクノストレス眼症ともいわれます。

私たち人間には五感の一つである視覚がありますが、この視覚の入力機能に低下と異常が起こって、脳が正しく内外の状況を感知できなくなり、自律神経のバランスが崩れさまざまな症状が引き起こされるのです。

目の疲労から引き起こされるさまざまな症状とは

目の症状としては

近年、日本人の1000万人以上に上ると推定されているのがドライアイです。

ドライアイとは、涙の分泌が低下したり、涙の蒸発が多くなるために眼球が乾燥する病気です。

  • 目がゴロゴロする
  • 目が開けにくい
  • まぶしい
  • 目がかゆい

といった症状が現れ、ひどくなると角膜が傷ついたり、細菌に感染しやすくなります。

目の症状としては、ドライアイ以外にも目の充血や視力低下もよく起こります。

体の症状としては

  • 首肩腰のこり、だるさ、痛み
  • 頭痛
  • 手足のしびれ

などの症状がみられます。

精神面の症状としては

  • 食欲減退
  • イライラ感
  • 吐き気
  • 不安感
  • 抑うつ

などの症状がみられます。

このように、単に目の症状だけでなく、全身にも影響が出てくるのがVTR症候群の特徴です。

目の構造と働きからみた目のトラブル

目は以下の図のような構造と働きをしています。

水晶体というカメラのレンズに当たる部分の厚さを調節しているのが毛様体筋(もうようたいきん)です。

この毛様体筋が伸び縮みをして、遠くにあるものを見るときは水晶体を薄くするために毛様体筋を緩めます。

近くのものを見るときは、水晶体を厚くするために毛様体筋を縮めるのです。

ですからパソコンやスマホ、ゲーム機のディスプレイ画面を近くで見続けていると、毛様体筋は縮んだままになり焦点が合いにくく目に大きな負担をかけ続けてしまうのです。

目の不調の予防と解消法

パソコンをよく使う人のための対策

パソコンで長時間の作業を行うときは、こまめに小休止を取ったり、ストレッチ体操をしたり、遠くの景色を見たりして目の疲れを取ることは必要ですね。

光の量を調節するために、パソコン用のブルーライトカットできるメガネを着けることもオススメです。

また、眼精疲労や首の疲れを取るために、両手を上に伸ばして手のグーパー運動や

アキレス腱を指でつまんで刺激したりアキレス腱のストレッチをすることも効果的です。

スマホやタブレットをよく使う人のための対策

暗い部屋でスマホを使うのは、目に対する負担が大きいいのでやめましょう。

文字サイズを大きくしたり、ズーム機能をうまく使って顔を近づけて見なくて済むように工夫してみましょう。

セルフケアとして以下のこともオススメです

目が疲れたら蒸しタオルを目に当てて血流を良くしてあげたり、左右の目尻の指二本外側のくぼんだところに軽~く指を触れて、1分間ほどゆっくりと呼吸をするのも有効ですよ。

しばらく目を休めたり睡眠をとっても目や全身的な症状が治らないときは、自律神経のバランスを改善する施術を受けてみることもおすすめします。

自律神経失調の改善のカギは呼吸機能にある

自律神経失調症
2018年07月14日

過換気症候群という病名の疾患で来院される患者さんがおられます。

別名で過呼吸症候群と呼ばれたりもします。

これは、精神的な不安や極度の緊張などによって発作性に起こる吸気性の呼吸困難です。

息の吸いすぎで血液がアルカリ性に傾いてしまうことで、多彩で激烈な症状が起こるのですね。

呼吸困難以外にも次のような症状が起こり得ますよ。

動悸 胸部圧迫感 胸痛 筋肉のけいれん 手足のしびれ 口唇のしびれ感 頭痛 めまい

もともと神経質な方や不安症の傾向がある方に起こりやすいと言われていますね。

呼吸機能の低下から引き起こった自律神経失調症の例

40代の男性の方で、動悸と胸痛、舌がピリピリと痺れるという訴えで来院されました。

大学病院の口腔外科を受診されましたが、特に異常はなく治療の必要はない言われたそうです。

お話ししていて、かなり神経質なタイプと思われました。

最近では少し頭がフラフラすることもあるそうです。

初診の時には、あまり多くを語らない方でしたが、かなりストレスを溜め込んでいるようでした。

そこで、検査をしてみると、やはり感情面での反応が大きく出ていました。

感情のエネルギーがうまく燃焼できなくなって、結果的に自律神経のバランスを崩してしまっていたようです。

そのために呼吸が浅くなって息苦しくなり、大きく息を吸えば良いと思って過剰に吸おう吸おうとしたことで過換気状態を強め悪循環に陥ってしまったようです。

不安感から呼吸が浅くなり、過換気になることで症状が起こりさらに不安感を増大させてという悪いループにはまってしまったのです。

息というのは吸うことに意識するのではなく、吐くことに意を注ぐようにすべきものです。

発作的に起こった過換気症候群の呼吸困難なら、息を意識的に止めたり、紙袋を口に当てて反復呼吸をすれば自然におさまるものです。

このことを覚えておくことと、生命の危険はないと知っておくと不安の解消にもなります。

根本的な不安感に対処するために

この方には、自律神経バランス調整の施術と並行して、呼吸法のセルフケアを毎日やっていただきました。

先にも書きましたが、呼吸法で吐くことが主で吸う:吐くの割合は12くらいがいいでしょう。

丹田という体の重心に当たるところを意識した腹式呼吸と、横隔膜という呼吸の仕組みに重要な部位を動かす胸式呼吸をミックスした呼吸法を実践していただきました。

整体の施術と呼吸法の実践をしていただいたことで、動悸や舌の痺れはほとんど消えてしまいました。

ただ、ご本人は何かの拍子にまた悪くなるんじゃないかといった不安感が強いので、このような場合には無意識レベルで体を支配しているエネルギー体にアプローチした方がいいのです。

不安感とは、その方の感情体というエネルギー的なところに問題が潜んでいることが多々あるからです。

参考にしてみてください。

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